医師が処方する医療用漢方製剤は薬価基準に収載されており、保険診療のなかで処方されます。漢方薬は保険適用かという問いへの答えは、ここにあります。ドラッグストアで買える一般用漢方製剤とは、承認の枠組みから別のものです。
ただし、症状の名前だけで漢方薬を選ぶことはできません。漢方薬は証と呼ばれる体質や体の状態の見立てに合わせて選ばれます。医療用漢方製剤をどれにするかは診察のなかで医師が判断し、市販の漢方薬は薬剤師や登録販売者に相談して選びます。
保険で使える医療用漢方製剤は種類が多く、症状ごとに用いられる処方が分かれています。便秘なら大黄を含むかどうか、更年期なら婦人科三大処方、頭痛なら頭痛の型というように、選び分けの軸はテーマごとに違います。副作用と飲み合わせにも、生薬の重なりという漢方薬に固有の見方があります。
目次
漢方薬は保険適用?医療用と市販の漢方薬の違い

漢方薬をめぐる前提は3つに分かれます。制度の上で保険診療に載っているのはどちらの漢方薬か、市販の漢方薬とは何が別なのか、そして漢方薬と西洋薬では症状の見方がどう違うのか。番号の話もここに含まれます。順に整理します。
漢方薬は生薬を組み合わせた薬で 医師が処方する医療用漢方製剤は保険適用です
漢方薬は、植物や鉱物などに由来する生薬を決まった組み合わせと分量で配合した薬です。1つの生薬を単独で使うのではなく、複数の生薬の組み合わせに処方名が付いています。医療機関で処方されるものは医療用漢方製剤と呼ばれ、多くは顆粒状のエキス製剤です。
保険が使えるかどうかを決めているのは、処方する場所ではなく薬価基準に収載されているかどうかです。公的医療保険で使える医薬品は薬価基準収載品目リストに並んでおり、医療用漢方製剤もそのなかに含まれています。薬価基準に収載された医薬品は、保険診療のなかで処方できます。
注意しておきたいのは、医師が処方したものが自動的にすべて保険の対象になるわけではないという点です。保険診療として扱われるのは、診察にもとづいて必要と判断された範囲です。同じ漢方薬でも、診療の必要から出たものかどうかで扱いが変わることがあります。

市販(ドラッグストア)の漢方薬には 医療用漢方製剤より生薬の量が少ないものがあります
薬局やドラッグストアで買える漢方薬は一般用漢方製剤と呼ばれ、医療用漢方製剤とは承認の基準そのものが別に定められています。一般用漢方製剤については、厚生労働省が一般用漢方製剤承認基準を定めており、処方ごとの効能または効果もこの基準の側で決まっています。
| 項目 | 医療用漢方製剤 | 市販の漢方薬 |
|---|---|---|
| 入手の仕方 | 医師の処方 | 薬局やドラッグストアで購入 |
| 費用の扱い | 保険診療の対象 | 全額が自己負担 |
| 承認の枠組み | 医療用医薬品としての承認 | 一般用漢方製剤承認基準 |
費用の比べ方も、この違いから決まります。保険診療では、かかった医療費のうち自己負担割合に応じた分を支払います。市販の漢方薬は全額が自己負担です。値段や価格を比べるときは、自己負担の仕組みが違う点に注意が必要です。医療用漢方製剤は医師の処方を受けて薬局で受け取るもので、通販で購入するものではありません。
市販の漢方薬が劣るという話ではありません。同じ処方名の漢方薬が市販でも手に入ることは、体調に合わせて早く手を打てるという意味を持ちます。選ぶときに相談する相手が医師ではなく薬剤師や登録販売者になる、という違いだと考えると位置づけがはっきりします。
市販と医療用で異なるのは承認の枠組みです。同じ処方名でも、配合されている生薬の分量は製品によって決まっており、市販のすべてが一律に医療用より少ないと決まっているわけではありません。手元の製品の内容は、外箱や添付文書の成分の欄で確かめられます。
漢方薬と西洋薬では 症状の見立て方が違います
漢方薬と西洋薬は、どちらが優れているかという関係にはありません。違いが出るのは症状をどの単位でとらえるかという入口の部分です。
| 西洋薬 | 漢方薬 | |
|---|---|---|
| 見立ての単位 | 病名や検査値 | 心身全体の状態 |
| 選ぶときの手がかり | 診断名 | 証と呼ばれる見立て |
西洋薬は、病名や検査で確かめられた異常に対して、その働きを狙って使われます。一方で漢方薬は、同じ病名でも体質や症状の出方が違えば別の処方が選ばれます。年齢や体格が違えば同じ症状でも用いられる漢方薬が変わるのは、この見立ての単位の違いによるものです。
ここで気をつけたいのは、この違いは薬のカテゴリーの対立ではないということです。たとえば便秘に用いられる漢方薬のなかには、便を出す働き(瀉下作用)を持つ大黄という生薬を含むものがあり、働きの面では便秘薬の一種として扱われます。漢方薬か西洋薬かという線引きだけで、作用の強さや安全性が決まるわけではありません。
もう1つの違いは、1つの薬が扱う範囲の広さです。漢方薬は複数の生薬の組み合わせでできているため、1つの処方が複数の訴えにまたがって用いられることがあります。薬の効能や注意事項を定めた電子添付文書(電子添文)の「効能または効果」に、一見つながりのない症状が並んでいるのはこのためです。同じ処方が別の章に顔を出すことも珍しくありません。
漢方薬の種類は多く 番号はメーカーごとの製品一覧で分かります
医療用漢方製剤は処方の種類が多く、一覧で見ないと全体像がつかめません。処方名のほかに「ツムラ23」のような番号で呼ばれることがありますが、この番号はメーカーが自社の製品に付けた製品番号です。処方の効き目の順位でも、公的に決められた通し番号でもありません。
番号を手がかりに調べるときは、メーカーが公開している製品一覧で処方名との対応を確かめます。同じ処方名でも製造している会社が複数あるため、番号は会社ごとに別に付いています。会社をまたいで番号だけで話が通じるわけではない点に注意が必要です。
漢方薬の種類は多くても、その人に合う候補は症状と体質によって絞られます。一覧の長さがそのまま選択肢の多さになるわけではありません。
電子添文は処方ごとに想定する体の状態を書いており、その内容は処方によって正反対になることもあります。種類の多さは、同じ症状でも体の状態に合わせて選び分けられるという設計の裏返しです。症状ごとにどの漢方薬が用いられるかを、ここから順に並べます。
便秘に用いられる漢方薬は 便の状態と体力に合わせて使い分けられます

便秘に用いられる漢方薬を分けている軸は、大黄という生薬を含むかどうかです。大黄は腸の動きを促す働きを持つ生薬で、含む処方と含まない処方では、そもそも狙っている場面が違います。もう1つの軸が体力や体格で、電子添文はそれぞれの処方が想定する体の状態を言葉で書き分けています。なお表に並ぶ大建中湯だけは事情が違い、便秘そのものへの適応ではありません。「腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの」に用いられる処方です。
| 便や体の状態 | 用いられる漢方薬 | 大黄 |
|---|---|---|
| 便がかたく出にくい | 麻子仁丸(ツムラ126) | 含む |
| 便秘症 | 大黄甘草湯(ツムラ84) | 含む |
| 便秘 | 潤腸湯 | 含む |
| 腹部膨満や腹痛を伴う常習便秘 | 桂枝加芍薬大黄湯 | 含む |
| 便秘がちで腹部に皮下脂肪が多い | 防風通聖散 | 含む |
| 腹が冷えて痛み腹部膨満感がある | 大建中湯(ツムラ100) | 含まない(便秘の適応ではない) |
大黄の有無 — 大黄を含む処方は腸の動きを促す側にあり、含まない処方は冷えや腹部膨満のような別の場面で使われます。同じ便秘章に並んでいても役割が違います。
長く続けるときの注意 — 大黄と甘草は、長く飲み続けるときに確かめておきたい生薬です。処方が決まったあとも、飲み続ける期間は診察のなかで決めていきます。
麻子仁丸や大黄甘草湯は 大黄を含む便秘の漢方薬です
大黄を含む漢方薬のうち、効能または効果が便秘そのものに向けられているものがいくつかあります。麻子仁丸の効能または効果は「便秘」、大黄甘草湯は「便秘症」と電子添文に書かれており、どちらも短く便秘だけを挙げています。潤腸湯も同じく「便秘」です。
桂枝加芍薬大黄湯は、もう少し状況を限定しています。電子添文の効能または効果は「比較的体力のない人で、腹部膨満し、腸内の停滞感あるいは腹痛などを伴なうものの次の諸症:1. 急性腸炎、大腸カタル 2. 常習便秘、宿便、しぶり腹」です。腹部膨満や腹痛を伴うかどうかが、この処方を選ぶときの手がかりになります。
防風通聖散も便秘の場面で名前が挙がる処方です。電子添文の効能または効果には「腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなもの」という前置きがあり、そのあとに挙げられた症状のなかに便秘が含まれています。効能または効果の前半には体格の条件が置かれており、便秘だけを見て選ぶ処方ではありません。
これらに共通するのは大黄を含むことです。麻子仁丸と大黄甘草湯の電子添文には「ダイオウの瀉下作用には個人差が認められるので、用法及び用量に注意すること」という注意があります。つまり同じ量を飲んでも出方は人によって違うということで、量の調整が必要になる場面があります。
同じ大黄を含む処方でも、電子添文が書いている条件の細かさには差があります。便秘という語だけを挙げている処方もあれば、体力や腹部の状態、体格まで条件に書き込んでいる処方もあります。
条件の細かさが違うということは、同じ便秘という言葉でも、処方が想定している場面が同じではないということです。便秘という一語で候補を並べても順位が付かないのは、並んでいるものの粒度が違うからです。
参考:PMDA「電子添文 ツムラ麻子仁丸エキス顆粒(医療用)」/PMDA「電子添文 ツムラ大黄甘草湯エキス顆粒(医療用)」
大建中湯のように大黄を含まない漢方薬は お腹の張りや冷えがあるときに使われます
先に区別を置きます。大建中湯は便秘そのものへの適応ではなく、腹が冷えて痛み、腹部膨満感があるときに用いられる漢方薬です。電子添文の効能または効果は「腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの」で、この一文だけです。便秘という語は入っていません。
添文の条件には痛みまで含まれています。腹が冷えて痛むこと、腹部に膨満感があること。この2つがそろっている場面が、大建中湯の想定する状態です。なお潤腸湯と桂枝加芍薬大黄湯はどちらも大黄を含み、名前の印象とは違って大黄を含む処方のほうに入ります。
参考:PMDA「電子添文 ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)」
それでも便秘の話のなかで大建中湯の名前が出てくるのは、大黄を含む処方との対比になるからです。腸の動きを促す方向ではなく、お腹の冷えと痛み、張りのほうに向けた処方が別にあります。

大黄や甘草を含む漢方薬は 長期の服用に注意が必要です
長く飲み続けるときに確かめておきたい生薬が2つあります。大黄と甘草です。どちらも多くの漢方薬に配合されている生薬で、含まれていること自体が問題なのではなく、長く続けるときに見ておく項目があるという意味です。
- 大黄 — 瀉下作用に個人差があり、用法と用量の調整が必要になることがあります
- 甘草 — 血清カリウム値や血圧値に留意することが電子添文で求められています
甘草については、大黄甘草湯の電子添文が「本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること」と定めています。血液のカリウムと血圧という、診察や採血で確かめられる項目が名指しされている形です。
慢性的な便秘については診療ガイドラインが作られており、便秘薬が薬剤の群ごとに検討されています。漢方薬もその検討の対象に含まれています。便秘に用いられる薬全体のなかに漢方薬が置かれている形で、漢方薬だけが別扱いになっているわけではありません。
市販の漢方薬を長く続けているという場合も、いつから飲んでいるかを診察のときに伝えてください。市販で買える漢方薬にも大黄や甘草を含むものがあり、医療機関で処方されたものと合わせると量が重なることがあります。長期の服用をどう扱うかは、飲んでいる期間と体の状態を合わせて判断する部分です。
参考:Mindsガイドラインライブラリ「便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症」
酸化マグネシウムなどの便秘薬と 大黄を含む漢方薬では 作用の仕方が違います
便秘で使われる薬を並べるとき、比べる相手になりやすいのが酸化マグネシウムです。ここで押さえておきたいのは、大黄を含む漢方薬も便秘薬の一種であるという点です。漢方薬か下剤かという対立ではなく、働きの向きが違う2つを並べる形になります。
| 酸化マグネシウムなどの便秘薬 | 大黄を含む漢方薬 | |
|---|---|---|
| 働きの向き | 腸のなかへ水を引き込む | 腸の動きを促す |
| 便への作用 | 便をやわらかくする | 便を先へ送る |
便がかたくて出にくいのか、出したい感じはあるのに動きが鈍いのか。訴えの中身が違えば、狙う方向も変わります。便がかたいことが中心なら水分を引き込む側、動きの鈍さが中心なら腸の動きを促す側、という整理になります。実際には両方を使う場面もあります。
注意の中身も、薬によって別々に決まっています。大黄を含む漢方薬には大黄の注意があり、酸化マグネシウムには酸化マグネシウムの注意があります。片方の注意をもう片方に当てはめることはできません。今飲んでいる便秘薬を漢方薬に替えるかどうかは、この違いを踏まえて診察のなかで決める部分です。
便秘という訴えを伝えるときは、出ない日数だけでなく、便の形や出るときの感覚まで含めて話すと絞り込みが進みます。かたくて出しにくいのか、残っている感じが続くのか、お腹が張って痛むのか。電子添文が腹部膨満や腹痛といった言葉を条件に書き込んでいるのは、そこが処方の分かれ目になっているからです。
更年期に用いられる漢方薬として 婦人科三大処方が挙げられています

更年期の不調に漢方薬が用いられるとき、まず名前が挙がるのが婦人科三大処方と呼ばれる3つです。当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸のことで、日本産科婦人科学会も更年期障害で処方されることが多いものとしてこの3つを挙げています。
- 当帰芍薬散(ツムラ23) — 冷えの傾向があるとき
- 加味逍遙散 — 疲れやすさや精神面の症状があるとき
- 桂枝茯苓丸(ツムラ25) — のぼせや赤ら顔があるとき
同じ学会の資料は、使い分けを体力という言葉で説明しています。「体力が弱く、貧血や冷え症の傾向がある方には、当帰芍薬散を投与します。体力が弱くて、疲れやすく、不安や不眠といった精神面の症状がある方には、加味逍遥散」という書き方です。症状の名前だけでなく体の状態を合わせて選ぶという組み立てが、ここにはっきり出ています。
三大処方と呼ばれてはいますが、この3つが更年期のすべてを引き受けるわけではありません。更年期に現れる不調はのぼせや汗、気分の変化、めまい、眠れない日が続くことなど幅が広く、訴えの中心がどこにあるかで候補が動きます。ここから先は、症状の側から3つの処方を見ていきます。
当帰芍薬散や桂枝茯苓丸は 体力の違いで使い分けられる更年期の漢方薬です
当帰芍薬散と桂枝茯苓丸は、電子添文の効能または効果に更年期障害が明記されている処方です。そして2つの添文は、想定する体の状態を異なる条件で書いています。
| 処方 | 電子添文が示す体の状態 |
|---|---|
| 当帰芍薬散(ツムラ23) | 筋肉が一体に軟弱で疲労しやすく、腰脚の冷えやすいもの |
| 桂枝茯苓丸(ツムラ25) | 体格はしっかりしていて赤ら顔が多く、腹部は大体充実 |
当帰芍薬散の効能または効果は「筋肉が一体に軟弱で疲労しやすく、腰脚の冷えやすいものの次の諸症:貧血、倦怠感、更年期障害(頭重、頭痛、めまい、肩こり等)、月経不順、月経困難、不妊症…」と続きます。更年期障害の内側に頭重や頭痛、めまい、肩こりが並んでいる点も、訴えを整理するときの手がかりになります。
桂枝茯苓丸のほうは「体格はしっかりしていて赤ら顔が多く、腹部は大体充実、下腹部に抵抗のあるものの次の諸症:…更年期障害(頭痛、めまい、のぼせ、肩こり等)、冷え症…」です。同じ更年期障害という言葉の前に置かれた条件がまるで違うことが、使い分けの根拠になっています。
参考:PMDA「電子添文 ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒(医療用)」/PMDA「電子添文 ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)」
学会の資料では体力が使い分けの手がかりとして示され、電子添文にはそれぞれの体の状態の条件が記されています。添文の言葉では、疲労しやすく冷えやすい側と、体格がしっかりして腹部が充実している側という対比です。自分がどちらに当てはまるかを自己判断で決める形にはならず、腹部の状態まで含めて診察で確かめます。
見た目の体格だけで決まるわけでもありません。桂枝茯苓丸の条件には「腹部は大体充実、下腹部に抵抗のあるもの」と続きがあり、外から見て分かる要素だけでは足りない書き方になっています。触れて確かめる所見が条件に入っていることが、自己判断が難しい理由のひとつです。
なお、当帰芍薬散の効能または効果には月経不順や月経困難、不妊症も並びます。更年期に限った処方ではなく、女性の体調の幅広い場面で用いられてきた処方であることが、この並びから読み取れます。
ホットフラッシュや多汗があるときに用いられる更年期の漢方薬
ホットフラッシュは、のぼせやほてりとして現れる更年期の症状です。桂枝茯苓丸の電子添文では、更年期障害に伴う症状として「のぼせ」が挙げられています。体の条件の側にも「赤ら顔が多く」とあり、のぼせの訴えと重なります。
汗については、更年期障害という効能または効果のなかに独立した言葉としては並んでいません。それでも汗の出方は体の状態を映す情報ですので、いつ出るのか、どのくらい続くのかは診察のときに伝えてください。のぼせと汗のどちらが強いかで、話の進み方が変わります。
当帰芍薬散の側は、更年期障害の内側に頭重、頭痛、めまい、肩こりが並びます。のぼせという言葉は入っていません。同じ更年期障害でも、添文が並べている症状は処方ごとに違うということです。ホットフラッシュが中心の訴えなのか、頭重や肩こりが中心なのかで、候補に挙がる処方が変わってきます。
のぼせと冷えが同じ人に同居することもあります。顔や上半身は熱く感じるのに手足は冷たいという訴えは珍しくありません。片方だけを伝えると体の状態が実際とずれて伝わりますので、両方あるならその通りに話してください。
着替えが必要になるほどか、寝ているあいだに出るのか、人と会う場面で出やすいのか。生活のどこで困っているかが、そのまま診察で扱える情報になります。
気分の落ち込みや眠れない日が続くときにも 漢方薬が用いられます
更年期の不調は体の症状だけではありません。気分が落ち込む、不安が強い、夜に眠れない日が続くといった訴えも含まれます。婦人科三大処方のなかでこの領域に対応しているのが加味逍遙散で、疲れやすさと精神面の症状がそろう場面に置かれています。
日本産科婦人科学会は「体力が弱くて、疲れやすく、不安や不眠といった精神面の症状がある方には、加味逍遥散」と説明しています。疲れやすさが前提に置かれている点が、この処方の位置づけを決めています。
当帰芍薬散と加味逍遙散については、冷えの訴えに対する使い分けが日本東洋医学会の学会誌でも検討されています。単一の施設での検討ですので一般化はできませんが、この2つが並べて論じられる関係にあることは読み取れます。
参考:日本東洋医学会「当帰芍薬散および加味逍遙散が有効な冷えについての検討」
眠れない日が続くことについては、更年期以外にも背景が考えられます。漢方薬を使うかどうかより先に、いつから続いているのか、日中の眠気があるのかを診察で確かめます。寝つきが悪いのか、途中で目が覚めるのかによっても、見る方向が変わります。
気分が落ち込むという訴えだけを取り出すと、更年期の話から離れてしまうことがあります。精神面の症状は、体の状態とひとつながりで見られています。
のぼせや汗、眠れない日が続くこと、気分の落ち込み。これらが同じ時期に重なって出ているなら、その重なり方自体が手がかりになります。1つずつ別の相談として持ち込むより、いつから何が重なっているかをまとめて伝えるほうが、候補の絞り込みが早く進みます。
更年期のめまいに漢方薬が使われるのは ほかの病気がないかを調べたあとです
めまいは更年期の訴えのなかでもよく挙がる症状で、当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の効能または効果にも更年期障害の内側の症状として並んでいます。ただし、めまいという症状そのものは更年期に限ったものではありません。
そのため、更年期のめまいに漢方薬を使う場面は、ほかの病気がないかを確かめたあとに来ます。この順序が入れ替わると、別に手当てすべきものを見落とすことになります。めまいをどこに相談するかという入口の整理は、めまいは何科?救急車を呼ぶかの判断と緊急度の4区分でまとめています。
めまいの出方も伝えておきたい情報です。ぐるぐる回るのか、ふらつく感じなのか、立ち上がったときだけなのか。同じめまいという言葉でも中身が違い、確かめる方向が変わります。更年期の時期にあたるという情報も、そのなかの1つとして伝えてください。
男性の更年期にも漢方薬は用いられますが ホルモン値の検査が診断の基本です
更年期は女性だけの話ではありません。男性にも加齢に伴う性腺機能の低下があり、LOH症候群という枠組みで診療の手引きが作られています。男性の更年期で診断と評価の軸になるのは、血中テストステロン値です。
日本泌尿器科学会の『LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)診療の手引き』には、個別の漢方処方が1つも挙げられていません。漢方薬という語が出てくるのは巻頭の歴史的な経緯の部分だけで、そこでも推奨として書かれてはいません。
男性の更年期について、どの漢方薬を使うかを名指しした公的な資料は見当たりません。処方名やメーカーの番号を並べた情報を見かけても、その並び順に公的な裏づけがあるわけではないという前提で読む形になります。診断と評価の軸になるのは血中テストステロン値のほうです。
参考:日本泌尿器科学会「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)診療の手引き」
つまり男性の更年期では、まずホルモン値を血液で確かめるところから始まります。そのうえで漢方薬が用いられることもありますが、どれを使うかは個々の状態を見て決める部分で、あらかじめ順位が決まっているものではありません。女性の更年期で学会が3つの処方を名指ししているのとは、状況が違います。
だるさや意欲の低下、汗の出方の変化といった訴えが続くときは、年齢のせいと決める前に一度相談してください。血液で確かめられるものが先にあり、その結果を見てから次を考える形になります。
更年期の症状や長引く不調の相談を池袋かめさん内科で受けています
更年期の症状は、のぼせや汗、気分の変化、めまいなど幅が広く、どこから手をつけるか迷いやすいものです。池袋かめさん内科では漢方診療を保険適用で行っており、症状をうかがったうえで必要な検査と処方を組み立てます。診療の内容は漢方診療のページでご確認いただけます。
頭痛に用いられる漢方薬は 頭痛の型によって分かれます

頭痛で漢方薬を考えるとき、先に分けておきたい軸が2つあります。1つは片頭痛や緊張型頭痛という頭痛そのものの分類、もう1つは気圧の変化のような症状が出るきっかけです。この2つは別の軸で、気圧で悪くなる片頭痛もあれば、気圧と関係なく続く緊張型頭痛もあります。
そしてもう1点、同じ型の頭痛でも用いられる漢方薬は1つに決まりません。ガイドラインは処方ごとに使い方を書き分けており、型と処方が1対1で対応する形にはなっていません。ここから先は、その書き分けを順に見ていきます。
頭痛の診療ガイドライン2021には 漢方薬5処方の記載があります
日本神経学会などが監修する『頭痛の診療ガイドライン2021』には、頭痛診療における漢方薬を扱った項目があります。そこで処方ごとに書き分けられているのが呉茱萸湯、桂枝人参湯、釣藤散、葛根湯、五苓散の5つです。ガイドライン自身が「症例集積研究以上のエビデンスをもつ頭痛に対する漢方薬は5処方のみである」と書いています。
| 処方 | ガイドラインに書かれている使い方 |
|---|---|
| 呉茱萸湯 | 片頭痛でエビデンスレベルの高い研究がある |
| 桂枝人参湯 | 胃弱傾向な慢性頭痛患者に対して定期服用 |
| 釣藤散 | 動脈硬化傾向の慢性頭痛、緊張型頭痛に定期服用 |
| 葛根湯 | 緊張型頭痛で肩こりを自覚する場合に頓用もしくは1日朝1回 |
| 五苓散 | 低気圧で発症しやすい頭痛に頓用での使用も可能 |
頭痛診療における漢方薬の推奨は弱い推奨で、エビデンスの確実性はBです。ガイドライン自身が研究の多くは症例報告であると書いており、エビデンスレベルの高い研究として挙げられているのは呉茱萸湯の二重盲検RCTとオープン・クロスオーバー試験のみです。
5処方に入っていることは、その処方に記載があるという意味です。強い推奨が与えられているという意味ではありません。
頭痛について、ガイドラインは経過の見方も書いています。CQ I-14 には「まず1種類の薬を処方し1〜2ヵ月間経過をみて有効性を確認する」とあり、変化がない場合には他の処方も試みるという流れです。この期間は頭痛についての記載であって、漢方薬全体に当てはめられるものではありません。
飲み方についても、頭痛の側には別の記載があります。CQ II-2-11 には「呉茱萸湯、五苓散、桂枝人参湯など漢方薬の頓用も選択肢の1つである」とあり、こちらも弱い推奨、エビデンスの確実性Bです。定期的に飲む形と、痛むときだけ飲む形の両方が選択肢に置かれています。
片頭痛(偏頭痛)に用いられる漢方薬として 呉茱萸湯が挙げられています
片頭痛で名前が挙がるのは呉茱萸湯です。5処方のなかで研究の材料が比較的そろっている処方にあたり、ガイドラインはレスポンダーを限定した二重盲検RCTが1件あることを記しています。そこで報告されているのは、頭痛の発症頻度と鎮痛薬の服用回数が有意に減少したという内容です。
ただし、この1件をもって片頭痛に呉茱萸湯という対応が決まるわけではありません。ガイドラインは同じ項目のなかで、漢方薬の研究はほとんどが症例報告であるとも書いています。研究の材料がある処方と、誰にでも合う処方は別の話です。なお片頭痛は偏頭痛と書かれることもありますが、同じものを指しています。表記が分かれるだけで、診療の場で扱う対象は変わりません。
片頭痛の治療は漢方薬だけで組み立てるものでもありません。痛みが起きたときの薬、起こる回数を減らすための薬という組み立てのなかに、漢方薬という選択肢が置かれている形です。どの位置で使うかは、頭痛の頻度と生活への影響を合わせて決める部分になります。月に何回痛むのか、痛むと予定を変えることになるのかは、その判断に直接関わる情報です。

緊張型頭痛に用いられる漢方薬は 肩や首のこりがあるときに選ばれます
緊張型頭痛で肩や首のこりが目立つとき、ガイドラインが名前を挙げているのは葛根湯です。記載は「緊張型頭痛で肩こりを自覚するような場合には、頓用もしくは1日朝1回の定期服用を勧める」というもので、肩こりを自覚しているかどうかが手がかりに置かれています。
ここで気をつけたいのは、この記述が葛根湯の項に置かれたものだという点です。緊張型頭痛に用いられる漢方薬すべてが肩こりを条件にしているわけではありません。同じ緊張型頭痛でも、釣藤散は「動脈硬化傾向の慢性頭痛、緊張型頭痛に定期服用」という別の書き方で挙げられています。
葛根湯と釣藤散では、ガイドラインに記された使用場面が異なります。ただし、肩こりの有無や症状の続いた期間だけで処方が決まるわけではありません。こりの有無、いつから続いているか、痛みの出る時間帯といった情報は、そのうちの1つとして診察で扱われます。
飲み方にも差があります。葛根湯は頓用と1日朝1回の定期服用の両方が挙げられているのに対し、釣藤散のほうは定期服用という書き方です。同じ緊張型頭痛でも、痛むときだけ飲む形が合う場合と、続けて飲む形が合う場合があるということになります。
肩や首のこりは、頭痛とは別の原因で起きていることもあります。姿勢や目の使い方が関わる場合、漢方薬だけで扱いきれる範囲を超えます。こりと頭痛のどちらが先に出たのかを覚えている範囲で伝えると、整理の手がかりになります。

気圧の変化で起こる頭痛には 漢方薬の五苓散が用いられます
天気が崩れる前や台風の近づく時期に頭痛が出るという訴えに対して、ガイドラインが挙げているのは五苓散です。記載は「低気圧で発症しやすい頭痛に関しては、普段の服用量に追加するか、定期服用していない場合には、頓用での使用も可能」というものです。
読み取れるのは2つです。1つは、低気圧という誘因が名指しで書かれていること。もう1つは、定期的に飲んでいるかどうかで使い方が分かれることです。追加して飲むか頓用にするかは医師が判断する部分で、気圧の変化を理由に自分で量を増やさないでください。天気と頭痛の関係は記録すると見えやすくなり、いつ痛んだかとその日の天気を並べておくと、本当に気圧と連動しているのかが確かめられます。
ここでも、気圧という誘因と頭痛の分類は別の軸のままです。気圧で悪くなる頭痛が片頭痛だとは限らず、逆に片頭痛のすべてが気圧で悪くなるわけでもありません。誘因だけを手がかりに処方を決める形にはならないため、頭痛そのものの型をどう考えるかは診察で確かめます。
疲れ・だるさが続く夏バテや慢性疲労に用いられる漢方薬

疲れやだるさは、検査で異常が見つからないまま続くことがあります。漢方薬がこの領域で使われるのは、体力が落ちている状態そのものを見立ての対象にするからです。電子添文も、疲れやだるさをそれぞれ違う言葉で書き分けています。
| 処方 | 電子添文の効能または効果にある言葉 |
|---|---|
| 補中益気湯 | 四肢倦怠感著しい虚弱体質者、病後の体力増強、夏やせ |
| 清暑益気湯 | 暑気あたり、暑さによる食欲不振・下痢、全身倦怠、夏やせ |
| 十全大補湯 | 病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血 |
| 人参養栄湯 | 十全大補湯と同じ言葉が並ぶ |
補中益気湯は 体力が落ちた人のだるさに用いられる漢方薬です
補中益気湯の電子添文は、「消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者」という条件を先に置いています。四肢倦怠感とは手足のだるさのことです。この条件のもとで、夏やせ、病後の体力増強、食欲不振などに用いられます。
ここは言葉を正確にたどる必要があります。補中益気湯の添文に疲労倦怠という語はありません。あるのは四肢倦怠感、病後の体力増強、夏やせです。一方で疲労倦怠という語を持つのは十全大補湯と人参養栄湯のほうで、この2つは「病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血」という同じ並びになっています。
同じ疲れやだるさの章に並んでいても、添文が想定している場面は別々です。補中益気湯は消化機能と四肢の倦怠感、十全大補湯と人参養栄湯は病後の体力低下と貧血という軸で書かれています。どれが候補になるかは、だるさの背景に何があるかで変わります。
十全大補湯と人参養栄湯の効能または効果は同じ言葉で並んでいますが、配合されている生薬は同一ではありません。効能または効果が同じでも別の処方として承認されているということで、どちらを使うかは体の状態を見て決めます。
だるさという言葉の中身も人によって違います。動き出すのがつらいのか、動いたあとに残るのか、朝と夕方でどちらが強いのか。実際に困っていることを自分の言葉で伝えてください。食欲がどうか、冷えがあるかどうかも、そのまま条件に対応する情報です。
夏バテの食欲不振に用いられる漢方薬が 清暑益気湯です
夏の暑さで食欲が落ちる、体が重いという訴えに対して、電子添文の言葉がそのまま重なるのが清暑益気湯です。効能または効果は「暑気あたり、暑さによる食欲不振・下痢、全身倦怠、夏やせ」で、暑さという原因と、食欲不振や全身倦怠という結果が1つの文のなかに入っています。
夏バテという言い方は日常の言葉で、添文の見出しには出てきません。添文の言葉に置き換えると、暑気あたりと暑さによる食欲不振、そして夏やせがそれにあたります。下痢まで並んでいる点も、夏の不調の広がりを表しています。
夏やせという語は、清暑益気湯だけのものではありません。補中益気湯の効能または効果の先頭にも夏やせが挙がっています。夏の不調と、もともとの体力の落ち込みが地続きになっていることが、2つの添文を並べると見えてきます。
ただし補中益気湯には「消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者」という条件が付いています。夏やせという語が共通していても、前提に置かれている体の状態は同じではありません。いつから始まったかを診察で伝えてください。
清暑益気湯の効能または効果には下痢も入っています。夏の不調を食欲不振だけで捉えると、この部分が落ちます。暑い時期に便がゆるくなる、食べられるものが偏るといった変化も、同じ1つの訴えのなかに含まれているという書き方です。
暑さによる体調不良と、暑さとは関係なく続く疲れでは、添文の側で対応する言葉が違います。どちらに当てはまるかだけで処方が決まるわけではありませんが、症状が出る時期は診察で伝えておきたい情報です。
参考:PMDA「電子添文 ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)」/PMDA「電子添文 ツムラ清暑益気湯エキス顆粒(医療用)」
だるさが長引くときは 漢方薬の前に採血で原因を確かめることがあります
だるさが長く続いているとき、先に確かめるのは体のなかの状態です。池袋かめさん内科では、お話をうかがったうえで必要な場合は採血検査でホルモンやミネラル、ビタミンの血中濃度を調べます。漢方薬をどうするかは、そこで得られた情報も合わせて考えます。
順番が逆になると、確かめられたはずのものが後回しになります。だるさという訴えは幅が広く、体質の見立てだけで扱いを決めきれない部分が残ります。長引いているという事実そのものが、検査を考える材料になります。
採血で分かるのは数値として現れるものに限られます。数値に出ない部分は診察での見立てが引き受けますので、どちらか一方で完結する形にはなりません。検査と見立ては、同じだるさを別の角度から確かめているという関係にあります。
いつから続いているか、休んでも戻らないか、ほかに変わったことがないか。この3つは、検査を考えるかどうかを決めるときに欠かせない情報です。受診の前に思い出しておくと話が早く進みます。

胃腸の不調に用いられる漢方薬

胃腸の不調で用いられる漢方薬にも、電子添文が想定する体の状態があります。胃腸が弱いという体質を前提にした処方と、胃の痛みを伴う場面に置かれた処方では、添文の書き出しが違います。
胃の不調という言い方には、もたれ、痛み、はきけ、胸やけなど中身の違うものが混ざっています。電子添文は、このうちどの訴えを前提にするかを処方ごとに書き分けています。胃の症状という一語で候補を並べても絞り込めないのは、そのためです。
胃腸が弱い体質の人に用いられる漢方薬があります
人参湯の電子添文は「体質虚弱の人、或いは虚弱により体力低下した人の次の諸症:急性・慢性胃腸カタル、胃アトニー症、胃拡張、悪阻(つわり)、萎縮腎」と書いています。体質虚弱の人という言葉が先頭に置かれている点が、この処方の位置づけを決めています。
| 処方 | 電子添文が示す前提 |
|---|---|
| 人参湯 | 体質虚弱の人、或いは虚弱により体力低下した人 |
| 安中散 | やせ型で腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛または腹痛がある |
安中散のほうは「やせ型で腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛または腹痛があって、ときに胸やけ、げっぷ、食欲不振、はきけなどを伴う次の諸症:神経性胃炎、慢性胃炎、胃アトニー」です。痛みがあるかどうかが、人参湯との分かれ目として読み取れます。
どちらの添文も、体格や腹部の状態を条件の先頭に置いています。やせ型かどうか、腹部の筋肉が弛緩しているかどうかは、診察で腹部を診ないと判断できません。胃の症状の名前だけでは、この2つの処方を分けられません。安中散の条件では胸やけやげっぷ、はきけが「ときに」伴うものとして並び、中心にあるのはあくまで痛みです。
参考:PMDA「電子添文 ツムラ人参湯エキス顆粒(医療用)」/PMDA「電子添文 ツムラ安中散エキス顆粒(医療用)」
胃の不調が続く場合に 漢方薬だけで様子を見ないほうがよい理由
胃の不調は、漢方薬の話に入る前に確かめておくことがあります。続いている期間が長いほど、ほかの病気がないかを先に見る必要が出てきます。体質に合わせた処方を考えるのは、その確認が済んだあとの段階です。
漢方薬を飲みながら様子を見ているあいだも、時間は経っていきます。体質に合う処方を探すことと、続いている症状の原因を確かめることは、どちらかで代用できるものではありません。
胃もたれが続くときの原因の整理と受診の目安は機能性ディスペプシアで胃もたれが続く原因と受診の目安、胸やけや酸の逆流が中心のときは逆流性食道炎の市販薬は2週間まで?受診の目安を解説でまとめています。訴えの中心がどこにあるかで、先に読む記事が分かれます。
漢方薬は自分で選べる?体質に合わせた選び方

漢方薬を自分で選べるかという問いは、医療用漢方製剤と市販の漢方薬で答えが分かれます。医師が処方する医療用漢方製剤は、どれを使うかを診察のなかで決めます。一方で市販の漢方薬は自分で買えるものですが、その場合も薬剤師や登録販売者に相談して選ぶ形が想定されています。
市販の漢方薬は誰にも選べないという意味ではありません。薬局やドラッグストアには相談できる専門家がいて、症状と体の状態を聞いたうえで候補を絞るのがもともとの使われ方です。問題になるのは、相談せずに情報だけを頼りに決めてしまう場面のほうです。
漢方薬でいう体質は 証として診察で判断されます
漢方薬の話に出てくる体質は、日常の言葉より狭い意味を持っています。日本東洋医学会は「証とは独特の病態観により、その時点での患者の心身全体の状態を示す漢方医学的診断です。随証治療の考え方では、ある漢方薬の適応となる病態、状態のことであり、証が決まれば適応となる漢方薬が決まる」と説明しています。
ここで重要なのは、証がその時点での状態を指すという点です。生まれつき変わらない性質ではなく、体調によって動きます。同じ人でも時期が違えば別の見立てになることがあります。
電子添文の側にも同じ考え方が入っています。加味逍遙散の添文には「本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること」という一文があり、証を考慮して投与することが添文のなかで求められている形です。これまでの章で並べてきた「筋肉が一体に軟弱で」「体格はしっかりしていて」といった言葉も、この見立てを文章にしたものにあたります。
参考:日本東洋医学会「漢方Q&A」/PMDA「電子添文 ツムラ加味逍遙散エキス顆粒(医療用)」
体質チェックや体質診断だけで 漢方薬は決められません
インターネット上には、いくつかの質問に答えると体質のタイプが出る形式のものがあります。こうした体質チェックや体質診断は、自分の状態を言葉にする入口としては役に立ちます。ただし、そこで出たタイプがそのまま処方に結びつくわけではありません。
- 腹部の状態 — 電子添文は腹部が充実しているか弛緩しているかを条件に挙げており、質問への回答では代わりになりません
- 体格や体力の見立て — 同じ症状でも、処方ごとに前提として置かれている体の状態が違います
- ほかの薬との関係 — すでに飲んでいる薬があるかどうかで、選べる範囲が変わります
証は心身全体の状態を示すものですから、質問への回答だけで決まる形にはなりません。当てはまる項目の数だけで、処方や受診の必要性が決まるわけでもありません。困っている症状や生活への影響を診察で伝えてください。どの項目に当てはまると感じたかは、自分の状態を言葉にした記録として使えます。

当院の採血検査は 血中濃度を調べるもので 漢方薬の証とは別です
池袋かめさん内科では採血検査を行っていますが、これは証を測る検査ではありません。調べているのはホルモンやミネラル、ビタミンの血中濃度で、体のなかの過不足を数値で確かめるものです。薬の血中濃度を測るものでもありません。
| 証 | 当院の採血検査 | |
|---|---|---|
| 調べ方 | 診察での見立て | 血液の検査 |
| 分かること | その時点の心身全体の状態 | ホルモンやミネラルなどの過不足 |
| 使いどころ | 漢方薬を選ぶとき | 不調の背景を確かめるとき |
2つは別のものですが、対立しているわけではありません。数値で分かる不足があればそこに手当てができますし、数値に出ない体の状態は見立てで扱います。どちらか一方に寄せるのではなく、両方を手がかりにして進めます。
漢方薬が合っているかは 飲み始めてからしばらく様子を見て判断します
漢方薬を飲み始めたあと、合っているかどうかはしばらく様子を見てから判断します。すぐに変化が出る場合もあれば、時間をかけて確かめる場合もあります。様子をみる期間は、処方と症状に合わせて診察で決めます。
変化が乏しいと感じたときは、飲むのをやめて終わりにせず、次の診察で伝えてください。処方を見直す材料になります。新しい症状が出た場合は、次の診察を待たずに相談してください。
- 飲み始めた時期 — いつから飲んでいるかで見方が変わります
- 症状の変わり方 — どの訴えがどう変わったか、変わらなかったかを分けて伝えます
- 新しく出てきた症状 — 飲み始めてから出たものは、合っているかの判断に直接関わります
合わなかったという情報は、次の処方を絞り込む材料になります。1つ目で決まらなかったことは失敗ではなく、見立てを立て直す過程にあたります。
漢方薬の副作用と ほかの薬との飲み合わせ

漢方薬にも副作用があります。自然のものだから安全という説明にはならず、重大なものから日常的に気づくものまで幅があります。ほかの薬と一緒に飲むときには、含まれている生薬が重なっていないかという漢方薬に固有の見方も加わります。
| 知られている副作用 | 資料での扱い |
|---|---|
| 間質性肺炎 | 重篤副作用疾患別対応マニュアルがあり漢方薬の記述が含まれる |
| 肝機能障害 | 学会誌の総説があり漢方薬全体の頻度は0.1%以下と報告されている |
| 偽アルドステロン症 | 甘草を含む漢方薬でみられ1日量が多いほど頻度が上がると報告されている |
漢方薬の重大な副作用として 間質性肺炎や肝機能障害が知られています
厚生労働省の重篤副作用総合対策事業では、副作用ごとに対応マニュアルが作られています。そのうち間質性肺炎のマニュアルは、原因となる医薬品の一群として漢方薬を挙げています。特定の処方だけの問題ではなく、漢方薬という枠で注意が共有されている形です。
肝機能障害についても、学会誌の総説が2施設の受診者を対象に調べており、漢方薬による肝障害の頻度は漢方薬全体で0.1%以下と報告されています。多くの人が飲んでいるなかで起こりうるものとして扱われている、という水準です。それでも重大な副作用に分類されているのは、気づかずに続けると影響が大きくなるからです。
間質性肺炎のマニュアルは、乾いた咳が出る/階段を登ったり少しはやく歩いたりすると息が苦しくなる/発熱するといった症状が急に現れたり続いたりする場合は、放置せず医師・薬剤師に連絡するよう求めています。同じページには、ここで挙げている副作用はまれで、だれにでも起こるものではない、ともあります。
参考:PMDA「重篤副作用疾患別対応マニュアル 間質性肺炎」/日本東洋医学会「漢方薬による肝障害」
漢方薬を飲み始めてから体調に変化が出たときは、自己判断で続けるかどうかを決めず、処方した医師や薬剤師に連絡してください。市販の漢方薬でも同じです。
症状が強い場合や急に現れた場合は、次の診察を待たずに連絡してください。いつから飲んでいて、いつから変化が出たかを合わせて伝えると、判断が進みます。
甘草を含む漢方薬では 偽アルドステロン症が起こることがあります
偽アルドステロン症は、漢方薬の副作用のなかでも生薬との関係がはっきりしているものです。学会誌に載った文献調査では、甘草の1日量が1gのときの発症頻度は1.0%、2gで1.7%、6gで11.1%と報告されており、甘草をどれだけ含むかが手がかりになります。
甘草は多くの漢方薬に配合されています。便秘の章で挙げた大黄甘草湯もその1つで、電子添文には「本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること」とあります。血液中のカリウムと血圧という、確かめられる項目が名指しされている点が実務的です。
配合量は処方によって違います。頭痛の診療ガイドラインは、桂枝人参湯の1日量に甘草が3g含まれることに触れ、浮腫や血圧上昇、低カリウム血症を避けるために少ない量から始めることを勧めています。高齢の方の薬物療法についてのガイドラインでも、甘草による低カリウム血症への注意が挙げられています。
参考:日本老年医学会「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」/日本東洋医学会「甘草の使用量と偽アルドステロン症の頻度に関する文献的調査」
漢方薬をほかの薬と一緒に飲むときは 同じ生薬の重なりなどを診察で確かめます
漢方薬どうしを2つ以上飲む場面では、同じ生薬が両方に入っていないかを確かめます。甘草のように多くの処方に配合されている生薬は、別々の漢方薬を飲むことで1日の量が思ったより増えることがあります。処方名が違っても中身が重なることがある、というのが漢方薬に固有の見方です。
漢方薬と西洋薬の組み合わせも同じで、頭痛薬や便秘薬をすでに使っている場合は、その情報が判断に関わります。処方された薬だけでなく市販薬も含めて、いま使っているものをまとめて把握したうえで決める形になります。
市販の漢方薬を自分で買って飲んでいる場合は、とくに伝えてください。処方された漢方薬と処方名が違っても、含まれている生薬が重なっていれば量は足し合わされます。銘柄が違うから別のもの、という数え方にはなりません。
- 今飲んでいる薬を市販薬も含めて伝える
- 治療中の病気があれば合わせて伝える
- 妊娠中か授乳中かをその場で伝える
- 以前に薬で体に合わないことがあれば伝える
漢方薬を飲み始めてから、胃の不快感が出た、便が緩くなった、逆に出にくくなった、発疹が出たという変化を感じることがあります。こうした変化は、その処方が体に合っているかを見直す手がかりになります。続けるかどうかを自分で決めず、症状が軽ければ次の診察で、強いときはその前に相談してください。

妊娠中や授乳中に漢方薬を使うときは 医師に相談します
妊娠中と授乳中は、処方ごとに扱いが分かれます。ここは自己判断できない領域で、同じ漢方薬でも妊娠中かどうかで結論が変わります。
| 資料 | 書かれている内容 |
|---|---|
| 麻子仁丸・大黄甘草湯・桂枝茯苓丸の電子添文 | 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい |
| 頭痛の診療ガイドライン2021 | 5処方のなかで妊産婦に注意を要するのは葛根湯と桂枝人参湯 |
| 同ガイドライン | 授乳期には5処方のなかで注意すべきものは特にない |
便秘の章と更年期の章で挙げた処方のうち3つに、妊婦または妊娠している可能性のある女性への投与を避けることが望ましいという記載があります。処方名だけを見て判断できる部分ではありません。
授乳中については、頭痛の5処方に関して注意すべきものは特にないとガイドラインが書いています。これは頭痛の5処方についての記載であって、漢方薬すべてが授乳中に問題ないという意味ではありません。飲もうとしている処方ごとに確かめる必要があります。
妊娠の可能性がある段階も含めて、診察のときに伝えてください。すでに漢方薬を飲んでいる状態で妊娠が分かった場合も、自分でやめるか続けるかを決めず、処方した医師に確認してください。市販の漢方薬についても同じで、妊娠中かどうかで選べる範囲が変わります。
池袋かめさん内科では 漢方診療が保険適用で 採血検査も受けられます

池袋かめさん内科の漢方診療は保険適用です。処方については、基本的には保険診療の処方薬を使う形で診療を行っています。症状をうかがったうえで、必要な場合は採血検査で体のなかの状態を確かめ、そのうえで内服を組み立てる流れです。
当院では更年期の症状や疲れが続くときにも 漢方薬の相談を受けています
当院が漢方診療で相談を受けているのは、ながびく症状です。挙げているのは次の7項目です。
- だるさ
- 疲れ
- 多汗
- 動悸
- 頭痛
- 更年期症状
- 不眠
実際に多いのは「疲れ」「だるさ」「なんとなく体調不良」といった訴えでの受診です。いくつもの医療機関を受診してもはっきりした病気が見つからなかったという経緯で来られる方もいらっしゃいます。明らかな病気がなくても、ホルモンの不足やミネラル、ビタミンなどの栄養不足が体調不良を引き起こしていることがあります。
7項目に共通しているのは、ながびいているという点です。一時的な不調ではなく、続いていることが相談の入口になります。どれか1つだけとは限らず、だるさと不眠、頭痛と動悸のように重なって出ていることもあります。
漢方薬は、病名がつくような状態から、病名はつかないけれど快調ではないという段階まで幅広く用いられます。同じ病名や症状でも、年齢が違えば別の漢方薬が用いられることがあります。
治療薬が最初から合う方もいれば、いくつかを試して合うものにたどり着く方もいらっしゃいます。1つ目で決まらないことは珍しくありませんので、経過を見ながら合わせていく前提で受診してください。診療の内容は漢方診療のページにまとめています。
当院の採血検査では ホルモンやミネラルの過不足を調べます
当院で行っている採血検査は、ホルモンやミネラル、ビタミンの血中濃度を調べるものです。数値として足りているか、不足しているかを確かめます。体調不良の背景に栄養やホルモンの不足がある場合、この検査で手がかりが得られます。
この採血検査で調べるのは、ホルモンやミネラルなどの血中濃度です。体質のタイプや漢方薬の証を判定する検査ではありません。どちらが正しいかという関係ではなく、確かめているものが違います。
検査を受けるかどうかは診察のなかで決まります。お話をうかがった結果、必要と判断された場合に行います。
数値として不足が見つかった場合は、そこに手当てをする道筋が立ちます。反対に数値に問題がなかった場合も、確かめられたという情報そのものが次の判断の材料になります。調べた結果が正常であることは、何も分からなかったということではありません。
漢方薬の相談は 通常診察と結果説明のあと定期受診に進みます
採血検査を行う場合の流れは3段階に分かれます。日数の目安も決まっていますので、通院の見通しが立てやすくなります。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 通常診察 | お話をうかがい、必要な場合は採血検査でホルモンやミネラル、ビタミンの血中濃度を調べます |
| 結果説明 | 7日後に採血結果が出ますので、結果をもとに内服をご提案します |
| 定期受診 | 不足しているホルモンやミネラルが充足しているか1か月から2か月で採血をして確認します |
採血検査は相談された方全員に行うものではありません。お話の内容によっては検査を挟まずに進むこともあり、その場合は結果説明の段階が入りません。どの段階まで進むかは、訴えの中身と体の状態で変わります。
通院の間隔は、この3段階に沿って決まります。結果説明までが7日、そのあとの定期受診までが1か月から2か月という並びです。
定期受診で見ているのは、不足していたものが充足しているかどうかです。1か月から2か月という間隔は、数値の変化を追うのに必要な時間として設定されています。漢方薬をどうするかも、この経過のなかで見直していきます。
体質や症状で選ぶ漢方薬についてよくある質問

更年期に用いられる漢方薬は ツムラの何番ですか?
婦人科三大処方のうち、当帰芍薬散はツムラ23、桂枝茯苓丸はツムラ25です。加味逍遙散にも同じように番号が付いています。ただしこの番号はメーカーが自社の製品に付けた製品番号で、処方の順位でも公的な通し番号でもありません。会社が違えば番号も別に付きます。番号を手がかりに選ぶ形にはならず、どれを使うかは診察で決めます。
便秘に用いられる漢方薬にも 飲み続けてはいけないものはありますか?
便秘で用いられる漢方薬のうち、長く続けるときに確認が必要なのは大黄を含む処方と甘草を含む処方です。大黄を含む処方には麻子仁丸、大黄甘草湯、潤腸湯、桂枝加芍薬大黄湯、防風通聖散などがあり、このうち大黄甘草湯は甘草も含みます。飲み続けてはいけないと一律に決まっているわけではなく、飲んでいる期間と体の状態を合わせて判断します。甘草については血清カリウム値や血圧値に留意することが電子添文で求められています。
便秘で使っている酸化マグネシウムは やめたほうがいいですか?
自分でやめるかどうかを決めないでください。酸化マグネシウムと大黄を含む漢方薬は働きの向きが違う薬で、片方をやめてもう片方に替えれば同じことができるという関係ではありません。今の便の状態が薬で保たれているのかどうかは、飲んでいる状況を見ないと分かりません。漢方薬を試したい場合も、今飲んでいる薬を伝えたうえで決めます。
頭痛に用いられる漢方薬には 痛むときだけ飲む使い方もありますか?
あります。『頭痛の診療ガイドライン2021』には「呉茱萸湯、五苓散、桂枝人参湯など漢方薬の頓用も選択肢の1つである」という記載があり、痛むときだけ飲む使い方が選択肢に置かれています。ただし、頓用が選択肢にあることと、飲んですぐ変化が出ることは別の話です。推奨の強さは弱い推奨、エビデンスの確実性はBとされています。

更年期の症状が強く出やすい時期はいつですか?
日本産科婦人科学会は、閉経前の5年間と閉経後の5年間をあわせた10年間を更年期としています。この10年のうちいつが強く出るかを特定した記述は、公的な資料には見当たりません。症状の出方には個人差があり、時期だけで決まるものではないためです。困っている症状が出てきた時点が、相談を考えるときの目安になります。
漢方薬をやめるタイミングは どのように決めますか?
自分で決めずに診察で相談してください。診察では、もとの症状の変化と、新しく気になる症状が出ていないかを確認します。飲み続けるうえで必要な確認項目も、判断の材料になります。大黄や甘草を含む処方では、長く続けるときに見ておく項目があります。症状が落ち着いたように見えても、やめてよい段階かどうかは経過を見ないと分かりません。
漢方薬を食前や空腹時に飲むのはなぜですか?
漢方薬をいつ飲むかは、製剤ごとに用法として定められています。医療用漢方製剤では、食前や食間に飲む指示が出ることがあります。自分で飲む時間を変えず、処方のときの指示に従ってください。ほかの薬と時間が重ならないかも、診察や薬局で確認できます。
医師が処方する医療用漢方製剤は薬価基準に収載されており、保険診療のなかで処方されます。市販の漢方薬とは承認の枠組みが別で、費用の扱いも相談する相手も違います。
症状ごとに用いられる処方は分かれています。便秘では大黄を含むかどうか、更年期では婦人科三大処方、頭痛では『頭痛の診療ガイドライン2021』が挙げる5処方が軸です。どの処方を使うかは証という見立てを含めて診察で決めるもので、体質チェックの結果だけで決まる形にはなりません。
副作用では間質性肺炎と肝機能障害、甘草による偽アルドステロン症が知られています。
漢方薬の相談は池袋かめさん内科へ
池袋かめさん内科の漢方診療は保険適用で、基本的には保険診療の処方薬を使う形で診療を行っています。だるさや疲れ、多汗、動悸、頭痛、更年期症状、不眠といったながびく症状について、お話をうかがったうえで必要な検査と処方を組み立てます。診療の内容は漢方診療のページをご覧ください。ご予約はお電話・WEB予約・公式LINEから承ります。診療時間は9:00〜12:30と14:00〜18:00で、東京メトロ副都心線「雑司が谷駅」から徒歩2分、JR「目白駅」から徒歩10分の場所にあります。

