健康診断・検査値

クレアチニンが高い女性の基準値は?受診の目安も解説

健康診断の結果票で、クレアチニンの欄に印が付いていた。基準を少し外れているだけで、体調もいつもと変わらない。すぐ受診したほうがよいのか、来年の健診まで様子を見てよいのかを決めかねている方は少なくありません。クレアチニンは女性と男性で基準の範囲が別に定められている検査項目で、同じ数値でも男女で置かれる位置が変わります

クレアチニンが少し高いと言われたときに押さえる3点

クレアチニンの一律の数値では受診するかどうかを決められません。判断の材料になるのは年齢と腎機能(eGFR)の値で、40歳を境に基準が変わります。
血清クレアチニンの基準範囲は女性と男性で別に定められており、女性のほうが低い側に設定されています。
健診の判定区分と基準範囲は別物です。基準範囲を外れていることと、病気であることは同じ意味ではありません。

日本腎臓学会は、血清クレアチニンが正常値を少し超えた程度の異常値の場合、自覚症状はほとんどないまま腎機能としては大きく低下していることがあると説明しています。数値の外れ方が小さいことは、確認を先送りしてよい理由にはなりません。この記事では、女性の基準範囲と判定区分の帯、年齢で変わる受診の目安、クレアチニン以外に腎機能を確かめる検査までを、学会と行政の資料に沿って整理します。

目次

クレアチニンとは?血清クレアチニン(Cr)は腎機能を示す数値

クレアチニンとは?血清クレアチニン(Cr)は腎機能を示す数値

健診の血液検査に並ぶクレアチニンは、腎臓の働きを見るための項目です。数値が何を映しているのかを先に押さえておくと、後半の基準範囲や受診の目安が読み取りやすくなります。

クレアチニンは主に筋肉で作られ腎臓から尿へ出ていく

日本腎臓学会は、クレアチニンを主に筋肉で産生され、血液内を流れ、腎臓でろ過されて尿から排泄される物質だと説明しています。筋肉で作られる量は、筋肉量に応じてほぼ一定です。一方、尿へ出ていく量は、腎臓がろ過する血液の量に左右されます。クレアチニンを老廃物と呼ぶ場面もありますが、学会の説明にあるのは「主に筋肉で産生される」という限定つきの記述で、筋肉だけで作られると言い切ってはいません。

同じ節には、筋肉量が極端に少ない方では血清クレアチニン値は腎機能を正確に示さないという限定も併記されています。クレアチニンは腎臓の働きを映す指標であると同時に、体の筋肉量に左右される指標でもあります。後で扱う男女別の基準範囲や、推算式に組み込まれた性別の係数は、この二面性を踏まえたものです。

参考:日本腎臓学会「腎臓の病気について調べる 2. 腎臓検診でわかること」

腎臓のろ過が落ちるとクレアチニンの数値が上がる理由

腎臓は1日に150〜200Lの血液をろ過して尿を作る臓器です。担っている働きは次のとおりです。

  • 老廃物を排泄する
  • ミネラルなどのバランスを調整する
  • 血液を作り出すホルモンを分泌する

腎臓の機能が悪化して尿への排泄量が低下すると、行き場を失ったクレアチニンが血液中に残り、血清クレアチニン値が上昇します。数値が上がること自体は、腎臓のろ過が落ちているサインとして読まれます。

腎臓のろ過が落ちるとクレアチニンが血液中に残ることを示した図

ただし、血清クレアチニンだけで腎臓の働きを評価するわけではありません。学会は、血清クレアチニン値だけでなく、年齢・性別・血清クレアチニン値から算出される推算GFR(eGFR)の値も参考にするよう案内しています。腎機能(eGFR)はクレアチニンと年齢・性別から計算した値で、結果票にクレアチニンと並んで印字されていることもあります。計算の中身は記事の後半で扱い、ここでは「クレアチニンから計算された腎機能の指標」として押さえておけば十分です。

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「CKD / 慢性腎臓病」

クレアチニンの基準値は女性と男性で違う

クレアチニンの基準値は女性と男性で違う

結果票で「基準値」「正常値」と呼ばれている欄は、正確には基準範囲を指しています。この記事でもここから先は基準範囲という呼び方に統一します。血清クレアチニンの基準範囲は女性と男性で別に定められているため、どちらか一方の値を「クレアチニンの基準値」として一般化することはできません

血清クレアチニン(Cr)の共用基準範囲は女性のほうが低い

日本臨床検査医学会の「臨床検査のガイドライン JSLM2018」には、全国で共通して使えるように定められた基準範囲である共用基準範囲が収載されています。血清クレアチニンは男性0.65〜1.07 mg/dL、女性0.46〜0.79 mg/dLとされており、女性のほうが低い側に帯が置かれています。

横にスクロールできます →

区分 下限 中間値 上限
男性 0.65 0.84 1.07
女性 0.46 0.62 0.79

※単位はmg/dL。日本臨床検査医学会「臨床検査のガイドライン JSLM2018」表1の共用基準範囲より

同じ表では、クレアチニンの男女差指数は1.62と示されています。これは男女別に基準範囲を設定すべき項目であることの数量的な裏づけで、男女共通の1本の帯で扱う項目とは扱いが分かれます。表の中間値である男性0.84 mg/dL、女性0.62 mg/dLは、分布の中央にある値であって「正常値」ではありません。平均値という言葉に置き換えるのも正確ではないため、この記事では中間値と呼びます。

参考:日本臨床検査医学会「臨床検査のガイドライン JSLM2018」

クレアチニンの基準範囲と健診の判定区分は別物

日本人間ドック学会の委員会報告は、基準範囲と予防医学的閾値は定義が全く異なるものであり、これらを同一視して医学的に比較はできないと述べています。2つの定義は次のように分かれています。

  • 基準範囲 — いわゆる健康人の測定値を統計学的に解析し、分布の中央部分の95%を含むように定めた範囲。健康人の95%がその範囲に入る、という意味の区切りにあたる
  • 予防医学的閾値 — 疾患の予防・診断・治療判定のために、専門学会が疫学的調査研究に基づいて示した検査判断値

ここで押さえておきたいのは、基準範囲は予防医学的閾値と違って、病気のリスクを示す疾患判別や予防には用いられないという点です。基準範囲を外れたことは、そのまま病気であることを意味しません。95%という数字も健康人の95%という意味であり、範囲内なら95%の確率で健康だという読み方はできません。同じ報告は、この違いの認識不足が2014年に起きた基準範囲をめぐる混乱の原因だったとも書いています。

健診の結果票に並ぶA・B・C・Dの判定は、基準範囲とは別に作られた予防医学的な区切りです。そのため、基準範囲の上限をわずかに超えたことと、判定区分でCやDに当たることは、それぞれ分けて確かめる必要があります。

参考:日本人間ドック学会「日本人間ドック学会の健診基本項目の基準範囲」

クレアチニンの基準範囲と健診の判定区分は決め方が違うことを示した図

人間ドックの判定区分でクレアチニンが軽度異常になる範囲

日本人間ドック・予防医療学会の判定区分は2026年4月1日に改定され、血清クレアチニン(mg/dL)を男女別に4段階で区切っています。女性はA異常なしが0.70以下、B軽度異常が0.71〜0.79、C要再検査・生活改善が0.80〜0.99、D要精密検査・治療が1.00以上という並びです。自分の数値がどの帯に入るかは、この4段階に当てて確かめられます。

判定 女性 男性
A 異常なし 0.70以下 1.00以下
B 軽度異常 0.71〜0.79 1.01〜1.09
C 要再検査・生活改善 0.80〜0.99 1.10〜1.29
D 要精密検査・治療 1.00以上 1.30以上

※単位はmg/dL。日本人間ドック・予防医療学会「判定区分(2026年4月1日改定)」より

判定区分の表に添えられた2つの但し書き

この表には、読み落とすと解釈を誤る注記が2つ添えられています。1つは項目名に併記された「(eGFRを優先して判定)」という一文で、クレアチニン単独で判定しないというのが学会の示し方です。もう1つは表の注記にある「判定区分は、初回受診時の拠り所とするものです」という位置づけで、1回の値でその後が決まるわけではないことを示しています。

女性の場合、共用基準範囲の上限と、判定区分でB軽度異常に当たる帯の上限は、どちらも0.79 mg/dLです。ただし、この2つは由来の異なる区切りであり、同じ数字だから同じ意味だとは読めません。0.80 mg/dLからはC要再検査・生活改善の帯に入ります。帯の位置を確かめたうえで、学会が優先すると書いているeGFRの側も合わせて見ることになります。

参考:日本人間ドック・予防医療学会「判定区分(2026年4月1日改定)」

クレアチニンの基準範囲は30歳から80歳では年代別に分かれていない

日本人間ドック学会が約150万人の人間ドック受診者から抽出した健康個体をもとに設定した基準範囲では、クレアチニンの値は男性0.66〜1.09 mg/dL、女性0.47〜0.81 mg/dLとされています。2016年の委員会報告に掲載されたものです。同じ表でも、2つの行は分け方が違います。

  • クレアチニンの行 — 30〜80歳をひとまとめにした1本の帯。年代で分けた区分は設けられていない
  • eGFRの行 — 男女別に加えて3つの年代に分かれている

年代によって帯が動くのはクレアチニンではなく、腎機能(eGFR)のほうだということです。年齢を織り込んで腎臓の働きを見たい場合は、クレアチニンの実数ではなくeGFRの側を見ることになります。

同じ「基準範囲」でも資料が違えば値が違う
ここで示した数値は先に触れた共用基準範囲とは別の資料によるもので、女性の上限も0.79 mg/dLと0.81 mg/dLでわずかに違います。どちらも基準範囲ですが、設定した団体と母集団が異なるため、2つを混ぜて1本の帯として扱うことはできません。結果票の基準範囲の欄には、その健診機関が採用している値が印字されています。

クレアチニンをめぐる3つの区切り

基準範囲は、健康人の測定値の分布から作られた帯です。病気のリスクを判別するためのものではありません。
判定区分は、健診の結果に対して次の行動を割り当てるための予防医学的な区切りです。クレアチニンはeGFRを優先して判定するとされています。
受診や診断の閾値は、リスクに基づいて定められた線です。この記事の後半で扱うeGFR 45未満や60未満がこれにあたります。

クレアチニンが少し高いだけでも病院へ行ったほうがいい?受診の目安と何科

クレアチニンが少し高いだけでも病院へ行ったほうがいい?受診の目安と何科

先に結論を書くと、クレアチニンの一律の数値では受診するかどうかを決められません。学会や行政が受診の目安として示している基準はクレアチニンの実数ではなく腎機能(eGFR)の側に置かれており、しかも年齢によって線が変わるためです。

そのeGFRは、血清クレアチニン・年齢・性別から推算する値です。クレアチニンとは無関係な別の検査ではなく、クレアチニンの数値を出発点にして計算した腎機能の指標だと押さえておくと、この章に並ぶ3つの数字がつながって読めます。

40歳以上はクレアチニンよりeGFRが45未満かどうかで受診をすすめられる

日本腎臓学会の『CKD診療ガイド2024』は、健診施設からかかりつけ医への受診勧奨基準として、次の3つを示しています。

  • eGFR 45 mL/分/1.73m²未満の場合はかかりつけ医への受診を推奨する
  • 尿蛋白(1+)以上は医療機関への受診勧奨基準とする
  • 尿蛋白(±)が2年連続でみられた場合も受診を勧奨する

eGFR 45未満はCKDステージG3b以降に当たる帯です。基準になっているのはeGFRの値であり、クレアチニンの実数で線が引かれているわけではありません。クレアチニンの結果だけでなく、同じ健診の尿検査の結果も合わせて見るのがもともとの形です。

この基準の位置づけ
ここで外せないのが、ガイド末尾の注記です。この紹介基準は全国統一的なものではなく、各地域の実情にあわせて地域ごとに紹介基準を作成することが望ましいとされています。全国どこでも同じ線で切られているわけではないということです。加えてこの基準は、健診施設がかかりつけ医への受診を勧めるための目安であり、受診者が自分で受診の要不要を確定させるための物差しではありません。

40歳未満はeGFRが60未満で受診の対象になる

同じ受診勧奨基準では、40歳未満についてはeGFR 60 mL/分/1.73m²未満を受診推奨基準とすると定められています。40歳以上の45未満より高い位置に線が置かれており、40歳を境に基準そのものが変わる形です。

年齢 健診で受診がすすめられるeGFRの目安
40歳未満 60 mL/分/1.73m²未満
40歳以上 45 mL/分/1.73m²未満

※日本腎臓学会『CKD診療ガイド2024』の健診施設からかかりつけ医への受診勧奨基準より

厚生労働省の健診フィードバック文例集にも、同じ向きの注記があります。eGFRが45以上60未満の帯に対する説明文例に、「もしあなたが40歳未満なら、同年齢の人に比べて腎臓の機能が低下している可能性がありますので、医療機関を受診してください」という一文が添えられています。若い年代では同じ数値でも受け取り方が変わる、というのが2つの資料に共通する考え方です。

40歳以上はeGFRが45以上60未満で尿蛋白がなければ翌年の健診で推移を見る

この帯は、参照する資料によって示される次の行動が分かれます。厚生労働省の文例集と人間ドックの判定区分は、同じeGFR 45以上60未満に対して違う判定を出しています

資料 同じeGFR 45以上60未満への示し方
厚生労働省 健診フィードバック文例集 尿蛋白(−)なら「腎機能や尿蛋白の推移に注意することが大切ですから来年も健診を受けましょう」
日本人間ドック・予防医療学会 判定区分 eGFR 45.0〜59.9は「C 要再検査・生活改善」

※単位はmL/分/1.73m²。厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」フィードバック文例集、日本人間ドック・予防医療学会「判定区分(2026年4月1日改定)」より

どちらの健診で言われたかで次の行動が変わる

特定健診や事業者健診で厚生労働省の文例集に沿った説明を受けた方と、人間ドックで判定区分に沿った結果票を受け取った方とでは、同じeGFRの数値でも案内される次の行動が違います。人間ドックで要再検査・生活改善と判定された方が、厚生労働省側の説明だけを読んで再検査を見送ると、指示されている確認が抜け落ちます。手元の結果票がどちらの制度のものかを、先に確かめてください。

厚生労働省の文例集は、この帯についてもう1つの但し書きを置いています。高血圧や糖尿病、脂質異常症等の危険因子がある場合には、腎機能が軽度の低下であっても、医療機関を受診して詳しい検査を受けてくださいという一文です。つまり同じ帯でも、次のどちらかに当てはまる方は受診の側に振り分けられます。

  • 高血圧や糖尿病、脂質異常症等の危険因子がある
  • 40歳未満の方

eGFRが45以上なら受診しなくてよい、と単純化できないのはこのためです。

数値の外れ方が小さいと、受診を申し出るのは大げさではないかと気になる方もいます。ただ、厚生労働省の文例集は危険因子があれば軽度の低下でも受診をすすめており、学会も紹介基準にとらわれずに判断することの重要性を書いています。基準の線からわずかに外れた段階で、確認のために相談してかまいません。健診の結果票を持って相談することは、健診制度が想定している使い方です。

参考:厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」尿蛋白及び血清クレアチニンに関するフィードバック文例集

クレアチニンの数値についてはまずかかりつけ医に相談するとされている

学会の受診勧奨基準で行き先として書かれているのは、かかりつけ医です。健診施設が受診を勧める先はかかりつけ医であり、そこから先の紹介は、かかりつけ医が尿蛋白の区分などを含めて判断する別の基準に沿って行われます。クレアチニンが高いと何科に行けばよいのかで迷う方は多いのですが、一次資料の書き方に沿えば、まずはかかりつけ医(ふだん受診している内科など)に結果票を見せるところから始まります

持って行くものは、次の2点です。

  • 健診または人間ドックの結果票
  • 服用中の薬が分かるもの

数値の帯だけでなく、尿検査の結果や過去の健診の値も判断の材料になります。保管している過去の結果票もまとめて持参すると、話が早く進むはずです。受診するかどうかを自分で決め切ろうとするより、結果票を見せて判断を仰ぐほうが、次の手順が定まりやすくなります。

健診の結果票を持って相談できます
池袋かめさん内科の内科診療では「以下のような検査値異常を指摘された方の受診に対応しております」として、対象の1つに「腎機能の異常(クレアチニン・eGFRなど)」を挙げています。健診結果をお持ちいただければ、追加で必要な検査と今後の治療方針をご説明いたします。再検査や二次検査は、保険診療で受けられることがほとんどです。当院の内科診療は、予約なしでもご受診いただけます。

クレアチニンが少し高くても自覚症状はほとんど出ない

クレアチニンが少し高くても自覚症状はほとんど出ない

受診の線引きに当てはまらなかった方にこそ、この章の内容が関わります。クレアチニンの数値と体の自覚は、そろって動くわけではありません。

クレアチニンが正常値を少し超えた程度でも腎機能が大きく下がっていることがある

日本腎臓学会は、血清クレアチニンが正常値を少し超えた程度の異常値の場合、自覚症状はほとんどないものの、腎機能としては大きく低下していることがあると書いています。「ことがある」という可能性の表現なので、少し高い方の腎機能がいつも大きく落ちているという意味ではありません。同時に、症状がないことを理由に問題がないと読むこともできません。

この記述には続きがあります。腎臓の機能を評価するには血清クレアチニン値だけでなくeGFRの値も参考にするよう案内されており、クレアチニン単独で判断しない形になっています。数値が少し外に出た結果票を見たときは、同じ用紙のeGFRの欄も合わせて確かめてください。

厚生労働省の文例集も「慢性腎臓病は一般に自覚症状が乏しいため、気づいたときには病気が進行している場合が多くみられます」と説明しています。ただしその直後に、次の2つを続けています。

  • 「しかし慢性腎臓病は健診で早期に発見できます」
  • 「そして慢性腎臓病を早期から治療することで、重症化を防ぐことができます」

症状の出にくさは、健診の数値を確かめる意味がある理由として位置づけられているわけです。

クレアチニンが少し高くても自覚症状は出にくく健診の血液検査でわかることを示した図

だるさは末期の腎不全でよく認められる症状

学会の一般向け解説は、腎臓が悪くなったときの症状として次のような項目を挙げています。

  • 浮腫(むくみ)
  • 尿量の変化
  • 夜間尿
  • 頻尿
  • だるさ
  • 貧血
  • かゆみ

このうちだるさは、段階まで書かれている症状です。末期の腎不全でよく認められる症状の一つであり、腎機能が高度に低下してだるさが出現する場合は末期腎不全の症状であることが多いとされています。

つまり、だるさは「クレアチニンが少し高い」段階に当てはめて読む症状ではありません。疲れやすさを手がかりに腎臓の状態を推し量ることはできないということです。日々の疲れの原因は多岐にわたるため、だるさの有無で健診結果の重みを上げ下げするのは避けたほうがよいでしょう。

むくみは腎臓だけでなく心臓や甲状腺でも起こる

同じ解説は、むくみは腎臓以外の原因、例えば心臓や甲状腺の働きが低下した場合や、足の静脈瘤やリンパの流れが悪い場合などでもみられると明記しています。むくみについては、どの段階で出るかという記載は置かれていません。

だるさとむくみをひとまとめにして腎臓のサインとして並べると、むくみの側が資料の書き方から離れてしまいます。2つは資料の中で扱いが違う症状だと分けて読むほうが正確です。症状から自分で腎臓の状態を判断するのではなく、健診の数値と尿検査の結果で確かめるのが順序になります。

参考:日本腎臓学会「腎臓の病気について調べる 3. 腎臓がわるくなったときの症状」

クレアチニンが少し高いのは筋トレや水分不足のせい?腎機能以外の原因

クレアチニンが少し高いのは筋トレや水分不足のせい?腎機能以外の原因

クレアチニンは筋肉量に左右される指標なので、腎臓の働き以外の要因でも数値は動きます。ただし、どこまでが資料に書かれていて、どこから先が書かれていないのかは要因ごとに違います。

クレアチニンは筋肉量が多い人では高めに出やすい

学会は、クレアチニンについて同じ腎機能でも筋肉の多い人は高い値になり、逆に筋肉の少ない人は低い値になると説明しています。「同じ腎機能でも」という限定が入っている点が要で、値の高低がそのまま腎臓の働きの違いを表すわけではありません。

『CKD診療ガイド2024』も同じ向きの記述を置いています。サルコペニア(長期臥床などで筋肉量が減った状態)や筋疾患などで筋肉量が減少している症例では、クレアチニンから推算したeGFRは腎機能を過大評価し、アスリートや運動習慣のある高齢者など筋肉量が多い症例では過小評価するとされています。ここで述べられているのは推算値の精度の話で、血清クレアチニンがどれだけ上下するかを数量で示したものではありません。

クレアチニンは食事内容や運動の影響も受ける

同じガイドは、血清クレアチニン値は食事内容、運動、尿細管分泌によっても影響を受けると列挙しています。ただし、どの食品をどれだけ食べるとどう動くのか、運動をどの程度行うとどう動くのかという記載はありません。

そのため、健診の前に肉を多めに食べた、前日に運動したといった心当たりがあっても、それが数値をどれだけ動かしたのかを見積もる材料は学会資料の側にありません。心当たりを理由に数値を割り引いて考えず、結果票の判定と腎機能(eGFR)の欄を確かめたうえで、次の対応は医師に相談してください。

「筋トレのせいだから問題ない」とは言えない理由

筋肉量が多いと高めに出ることがある、というところまでは資料に書かれています。一方で、筋トレやプロテインの摂取でクレアチニンがどれだけ、どちら向きに動くかを示した学会資料は確認できません。動く量も向きも確認できない以上、「鍛えているせいだから気にしなくてよい」とまでは言えないわけです。運動習慣がある方も、判定区分と腎機能(eGFR)の帯で自分の位置を確かめるところは変わりません。

腎機能以外でも動く

脱水でクレアチニンが上がるかは学会資料では確認できない

健診の前に水分が足りていなかったせいではないか、という受け取り方もよく聞かれます。ただ、健診前の一時的な水分不足で血清クレアチニンが高く出ると直接述べた学会資料は、今回参照した範囲では確認できませんでした

取れているのは別の文脈の記述です。『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』は、慢性腎臓病(CKD)の患者が体調を崩したときの対応を扱う章で、脱水状態では血圧が低下し、腎血漿流量が低下するなどして腎機能が低下すると説明しています。これは高齢者やCKDの患者が著しい体調不良にあるときの話で、健診前日の水分摂取に当てはめられる記述ではありません。

したがって、脱水を持ち出して「だから今回の数値は気にしなくてよい」と考えることも、逆に「脱水は無関係だ」と切り捨てることも、どちらも資料の範囲を超えます。確認できていないことは確認できていないまま置いておくのが、この項目についての扱い方です。

痛み止めなどの常用薬は慢性腎臓病(CKD)のリスク因子に挙げられている

『CKD診療ガイド2024』は、CKDの発症・進展のリスク因子を列挙しています。高血圧と糖尿病に加えて挙げられているのは、次の項目です。

  • 高齢
  • CKDの家族歴
  • 過去の健診における尿異常や腎機能異常および腎形態異常
  • 脂質異常症
  • 高尿酸血症
  • NSAIDsなどの常用薬
  • 急性腎障害の既往
  • 肥満およびメタボリックシンドローム
  • 喫煙
  • 便秘
  • 膠原病
  • 感染症
  • 尿路結石

この列挙は「CKDの発症・進展のリスク因子」であって「クレアチニンが高く出る原因」ではありません。痛み止めを飲んだからクレアチニンの数値が上がる、という読み方はできない列挙です。並び順にも意味づけはされていません。

クレアチニンが動く要因の学会資料での扱いを確認できる・確認できない・リスク因子に分けた図
常用している薬を自分の判断で止めない

この列挙に自分の飲んでいる薬が入っていたとしても、それは中止を検討する根拠ではなく、診察のときに伝えるべき情報です。学会のガイドラインは薬の扱いについて医療機関で病態に応じて判断するという書き方を繰り返しており、受診者の側で判断を完結させる想定は置かれていません。持病の薬や市販の痛み止めを続けている方は、健診結果を相談するときにお薬手帳を一緒に持参してください。

クレアチニンが少し高い女性はeGFRを年代とあわせて見る

クレアチニンが少し高い女性はeGFRを年代とあわせて見る

ここまでで、受診の目安がクレアチニンではなく腎機能(eGFR)の側に置かれていること、年代で帯が動くのもeGFRのほうであることを見てきました。では、そのeGFRは女性の場合どう計算され、年代によってどう変わるのかを整理します。

女性のeGFRはクレアチニンと年齢から計算した値に0.739を掛けて求める

日本人向けの推算式であるJSN eGFRcrは、血清クレアチニンの値と年齢を組み合わせて計算し、女性の場合はその結果にさらに0.739という係数を掛ける形で定められています。掛ける順序が要点で、0.739は女性のeGFRの値に掛かる係数であって、女性のクレアチニンの値を0.739倍するという意味ではありません

この式には2つの前提が添えられています。

  • 酵素法で測定されたクレアチニン値を小数点以下2桁で用いること
  • 18歳以上に適用すること

日本腎臓学会が一般向けに公開している腎機能測定ツールも、対象年齢を18歳以上と明記し、クレアチニンの値を小数点以下2桁まで入力するよう案内しています。

女性の係数が組み込まれていることには、記事の前半で触れたクレアチニンの性質が関わります。クレアチニンは筋肉量に依存する指標であり、そのために男女別の基準範囲が設定され、推算式にも性別の係数が置かれているという関係です。逆に言えば、性別による差はすでに式の中で補正されているため、判定区分のeGFRの行は男女共通の区切りになっています。

海外の計算式とは別物
なお、国際的に用いられているMDRD式やCKD-EPI式は、この日本人向けの式とは別のものです。ガイドは、これらの式は日本人の腎機能を過大評価するため、日常診療ではJSN eGFRcrを用いるとしており、理由として作成に用いたデータセットにアジア人が4.8%しか含まれていなかったことを挙げています。海外の計算式で出した値と、健診結果票のeGFRを並べて比べることはできません。

参考:日本腎臓学会『CKD診療ガイド2024』

クレアチニンをもとにしたeGFRの基準範囲は年代が上がるほど下がる

先に断っておくと、ここで扱うのは健常者の分布から決めた基準範囲であり、受診や診断の閾値とは別物です。ここで示す年代別の基準範囲に合わせて、受診をすすめる線がさらに上下するわけではありません。受診の目安は先に整理したとおり、40歳未満はeGFR 60未満、40歳以上は45未満です。年代で動くのは、あくまで基準範囲のほうです。

日本人間ドック学会の基準範囲では、eGFRは男女別に加えて3つの年代に分かれており、男女とも年代が上がるほど上限も下限も下がる形で設定されています。

年代 女性 男性
30〜44歳 64〜116 63〜107
45〜64歳 55〜103 55〜98
65〜80歳 52〜97 50〜93

※単位はmL/分/1.73m²。日本人間ドック学会「日本人間ドック学会の健診基本項目の基準範囲」2016年の委員会報告より。対象は30〜80歳

血清クレアチニンの行が30〜80歳で1本にまとめられていたのに対し、eGFRの行だけが年代で分かれているのは、加齢に伴って腎機能が下がっていく分布が数値に表れるためです。同じeGFR 50という値でも、30代の方と70代の方では基準範囲の中での位置が違います。

ただし、この表の帯に収まっていることは、受診の目安を満たしたという意味ではありません。65〜80歳の下限が52だからといって、eGFR 45未満で受診をすすめる基準が動くわけではないという点が、混同しやすいところです。基準範囲は分布を示す帯、受診や診断の閾値はリスクに基づく線と、役割を分けて読んでください。

心血管の危険度が上がるeGFRの区分は女性のほうが早いと報告されている

『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』には、男女で立ち上がり方が違うという報告が引かれています。女性はeGFR 45〜49 mL/分/1.73m²から心血管疾患(CVD)リスクの有意な上昇がみられる一方、そのハザード比は1.38と、CKDステージG3bでの1.70に比べて低いという内容です。男性については、CKDステージG3bから多変量調整ハザード比が1.47と有意に上昇していたと示されています。ハザード比は、ある群での起こりやすさを基準となる群と比べた指標で、比較の基準はいずれもCKDステージG1とG2を合わせた群です。

性別 有意な上昇がみられた区分 ハザード比
女性 eGFR 45〜49 mL/分/1.73m² 1.38
男性 CKDステージG3b 1.47

※比較の基準はCKDステージG1+G2。日本腎臓学会『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』より

この報告で押さえておきたいのは、立ち上がる区分は女性のほうが早く、上昇の幅は女性のほうが小さいという2つが同時に書かれている点です。片側だけを取り出すと、「女性のほうが危険」とも「女性は軽い」とも読めてしまいますが、原典はどちらの読み方も支えていません。

また、ここで扱われているのは心血管疾患のリスクであって、腎不全になるリスクではありません。数値も45〜49という帯そのものが危険ラインとして設定されたものではなく、ガイドラインはこの記述に続けて、CKDステージG3aとG3bの区分の境界を目安に対応することが分かりやすく合理的だと述べています。eGFRが50台だから関係ない、47だから危険ゾーンだ、という線引きに置き換えないでください。

参考:日本腎臓学会『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』

クレアチニンが高いまま放置するとどうなる?慢性腎臓病(CKD)のリスク

クレアチニンが高いまま放置するとどうなる?慢性腎臓病(CKD)のリスク

放置したときの話に入る前に、診断がどう決まるのかを押さえておく必要があります。健診の1回の結果と、慢性腎臓病(CKD)という診断は、そのままつながるものではありません。

慢性腎臓病(CKD)はクレアチニンの1回の結果ではなく3カ月を越える持続で診断される

『CKD診療ガイド2024』は、CKDの診断基準を「腎障害の存在が明らか」または「GFRが60 mL/分/1.73m²未満」のいずれか、または両方が3カ月を越えて持続することと定めています。腎障害の指標には、蛋白尿やアルブミン尿、尿沈渣の異常、画像検査による形態異常などが含まれます。

ここで落とせないのが「3カ月を越えて持続」という要件です。健診で1回測ったeGFRが60を下回っていることは、それだけではCKDの診断ではありません。1回の結果で病名が決まる仕組みにはなっていないため、指摘を受けた段階で自分に病名を当てはめる必要はありません。なお、この持続期間の書き方は資料によって少し違い、学会の資料は「3カ月を越えて」、厚生労働省の資料やe-ヘルスネットは「3カ月以上」と表現しています。

もう1つ、この診断基準が2つの入口を持っている点も押さえておきたいところです。

  • 腎障害の存在が明らかであること
  • GFRが60 mL/分/1.73m²未満であること

クレアチニンとeGFRが関わるのはGFRの低下という入口だけで、もう一方の入口には尿の所見や画像の所見が並びます。この章で扱うリスクの話も、クレアチニンの数値だけで決まる話ではないという前提の上にあります。

慢性腎臓病(CKD)による危険は適切な治療で軽くできるとされている

厚生労働省のフィードバック文例集には、慢性腎臓病の人ではそうでない人に比べて次の2つが示されています。

  • 透析治療が必要な状況に10倍以上なりやすい
  • 脳卒中や心臓病の発症やそれによる死亡の危険が2倍以上になる

ここで比べられているのは「慢性腎臓病の人」と「そうでない人」であって、「クレアチニンが少し高い人」と「そうでない人」ではありません。健診で少し高いと言われた段階の数値を、この倍率に当てはめることはできません。

原典が数字と対にして書いていること
そして原典は、この2つの数字のすぐあとに「しかし、これらの危険は、適切な治療により軽減することが可能です」という一文を続けています。数字だけを抜き出して並べると、原典が対にして書いている部分が落ちてしまいます。
同じ文例集は、慢性腎臓病は、生活習慣の改善や糖尿病・高血圧の治療によって発症を予防することが可能ですとも書いています。これは発症を予防する話であり、すでに下がった腎機能が元の値に戻るという意味ではありません。予防できるという記述と、回復するという記述は別のものとして区別しておくと、生活習慣の章を読むときに解釈がぶれません。

2024年に透析を始めた人は3万6404人と日本透析医学会が公表している

日本透析医学会の統計調査によると、2024年の透析導入患者数は36,404人で、2023年から2,360人減少しました。増え続けているという印象を持たれることの多い数字ですが、公表されている直近の方向は減少です。同じ調査では、2024年末時点の透析患者数は337,414人で、こちらも前年に続いて減少したと報告されています。

項目 2024年の値
透析導入患者数 36,404人(2023年から2,360人減少)
透析導入患者の平均年齢 71.69歳
2024年末の透析患者数 337,414人

※日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」より

この36,404人という数字は、全国で1年間に新しく透析を始めた人の数です。クレアチニンが高い人のうちの何人か、という数字ではありません。慢性腎臓病の患者数の推計と割り算して「透析になる確率」を作ることもできません。母数が違う統計だからです。

導入患者の平均年齢は71.69歳ですが、この数字だけでは、健診で指摘を受けてから透析の導入までにどれだけの期間があるかは分かりません。年間の実数は、個々の経過を示すものではないということです。数字の大きさに反応するよりも、自分の値がどの帯にあるかを確かめて次の行動を決めるほうが、実際の判断に役立ちます。

参考:日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」

クレアチニンのほかにも腎機能を確かめる検査がある

クレアチニンのほかにも腎機能を確かめる検査がある

腎臓の働きを見る検査はクレアチニンだけではありません。検査ごとに測り方も意味も異なり、単位が違う組み合わせもあります。クレアチニンからeGFRを推算することはできますが、CcrとeGFR、eGFRcysとeGFRcrを同じ値として読み替えることはできません。

横にスクロールできます →

指標 単位 女性の扱い 位置づけ
血清クレアチニン(Cr) mg/dL 男女別の基準範囲・判定区分がある 健診の血液検査で測る値
eGFR(JSN eGFRcr) mL/分/1.73m² 推算式に女性の係数0.739 クレアチニンと年齢・性別からの推算値
eGFRcys(JSN eGFRcys) mL/分/1.73m² 別の推算式に女性の係数0.929 シスタチンCから求める推算値
クレアチニンクリアランス(Ccr) mL/分 蓄尿と採血から求める値

※0.739と0.929は別々の推算式の係数で、同じ意味の数字ではありません

※Ccrには蓄尿で求める方法のほかにCockcroft-Gault式で推算する方法があり、その式では女性に0.85を掛けます。薬の投与量の設定などで用いられる別の式で、上の2つの係数とは無関係です

筋肉量の影響を受けにくいシスタチンCでクレアチニンの評価を補う

シスタチンCは全身の細胞から産生される物質で、血清シスタチンC値は筋肉量の影響を受けません。単位はmg/Lで、クレアチニンのmg/dLとは別の単位です。筋肉量が標準と大きく異なる場合には、血清シスタチンC値に基づく日本人の推算式が用いられます。

ただし、影響を受けない因子がある一方で、甲状腺機能、喫煙、慢性炎症、脂肪量、高用量ステロイドなどの影響を受けるとされています。ガイドは、これらの影響因子についての検証は十分ではなく限定的な報告に留まるとも但し書きをしています。クレアチニンの弱点をすべて埋める検査ではなく、別の弱点を持った補いの指標という位置づけです。

そのため、筋肉量が少ないからシスタチンCを測ってほしい、というように受診者の側から検査を選ぶ性質のものではありません。ガイドは「必要に応じ」用い、総合的に判断するという書き方をしています。実施するかどうかは、診察した医師の判断によります。

ほかの検査で補う

クレアチニンクリアランス(Ccr)は蓄尿が必要な検査でありeGFRとは単位が違う

クレアチニンクリアランス(Ccr)は、一定時間ためた尿と血液の両方からクレアチニンの排泄量を求める検査です。単位はmL/分で、eGFRのmL/分/1.73m²とは別の単位にあたります。数値の大きさが近いことがあっても、だいたい同じものだと読み替えることはできません。

ガイドは、Ccrは尿細管分泌の影響を受けるためGFRより高値になると注意を促しています。また、正しく測るには蓄尿が前提になるため、健診の血液検査で結果票に載ってくる値ではありません。実測に近い腎機能の評価が必要な場面で、医療機関が選ぶ検査です。

一般的な健診の結果票で確かめるのは、まずクレアチニンとeGFRの2つです。CcrやシスタチンCは、必要と判断されたときに医療機関での追加の評価に使われる検査だと押さえておけば十分でしょう。

クレアチニンから推算するeGFRは実際に測った腎機能と差が出る場合がある

eGFRは推算値であり、実際に測った腎機能との間には差が出るものです。ガイドは次の2点を明記しています。

  • JSN eGFRcrとJSN eGFRcysはともに簡易法であり、これらの正確性は75%の症例が実測GFR±30%の範囲に入る程度である
  • より精度の高い評価が必要な場合には、イヌリンクリアランスによる実測GFRを用いる

この幅をどう受け取るかが分かれ道です。推算値である以上、eGFRの数字1つで腎機能が確定するわけではありません。一方で、この記述をもって「eGFRは当てにならない」と考えるのも原典の書き方から外れます。ガイドは同じページで、日常診療ではJSN eGFRcrを用いると明言しているためです。

クレアチニンとeGFRは、クレアチニンの値と年齢・性別からeGFRを計算するという関係にあります。読み替えができないのは、単位も測り方も違うCcrとeGFRの間や、別の式で求めるeGFRcysとeGFRcrの間です。どの数値とどの数値が並べられないのかを取り違えないことが、結果票を読むときの土台になります。

クレアチニンだけでは慢性腎臓病(CKD)の重症度は決まらない

CKDの重症度は、原因疾患(C)、腎機能(G)、蛋白尿もしくはアルブミン尿(A)を組み合わせたCGA分類で評価します。クレアチニンから求めたeGFRが関わるのは、このうちGの部分だけです。

重症度を決める3つの軸

腎機能(G)はeGFRの値でG1からG5までの区分に分かれます。

区分 eGFR 説明
G1 90以上 正常または高値
G2 60〜89 正常または軽度低下
G3a 45〜59 軽度〜中等度低下
G3b 30〜44 中等度〜高度低下
G4 15〜29 高度低下
G5 15未満 高度低下〜末期腎不全

※単位はmL/分/1.73m²。日本腎臓学会『CKD診療ガイド2024』のCKD重症度分類より

残る2つの軸のうち、蛋白尿の区分(A)は原因疾患によって用いる指標も単位も変わります。糖尿病に関連する腎臓病では尿アルブミン/クレアチニン比、それ以外では尿蛋白/クレアチニン比が使われ、単位が異なるため両者の数値を並べて比べることはできません。もう1つの軸である原因疾患(C)も、重症度の評価に組み込まれています。

つまり、クレアチニンとeGFRだけでは重症度の1つの軸しか埋まりません。健診結果でeGFRの値だけを見て自分の重症度を判断できないのは、この構造によります。尿蛋白の見方そのものは別の記事で扱う範囲になるため、ここでは「2つ目の軸が尿の側にある」というところまでを押さえておいてください。

健診でクレアチニンが少し高いと言われたあとの再検査

健診でクレアチニンが少し高いと言われたあとの再検査

クレアチニンの指摘を受けたあとの動きは、そもそもどの健診で測ったのかによって変わります。制度が違えば、検査項目としての扱いも、指摘後の案内も同じではありません。

クレアチニンは特定健診では詳細な健診の項目だが人間ドックでは必須項目

同じクレアチニンでも制度によって扱いが逆になる

特定健康診査の項目は省令で定められており、既往歴の調査、身長・体重・腹囲、BMI、血圧、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、尿検査などが並びます。血清クレアチニン検査は、この基本的な項目には含まれていません。特定健診における血清クレアチニン検査は、心電図検査や眼底検査、貧血検査と同じく「詳細な健診の項目」にあたり、一定の基準の下、医師が必要と判断した場合に選択的に実施されるものです。平成30年度の改定で検査項目に追加されました。

一方、日本人間ドック・予防医療学会の2026年度の基本検査項目表では、クレアチニンとeGFRは生化学の必須項目に入っています。同じ検査が、制度によって「医師が必要と判断したときに行う項目」と「基本の項目」に分かれているということです。

制度 クレアチニン・eGFRの扱い
特定健診 詳細な健診の項目。医師が必要と判断した場合に選択的に実施
人間ドック 基本検査項目表の必須項目

※特定健診は厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」、人間ドックは日本人間ドック・予防医療学会「2026年度 基本検査項目表」より

この差が、健診でクレアチニンの欄がある年とない年が生じる理由になります。去年の結果票にクレアチニンが載っていないからといって、測り忘れとは限りません。なお、人間ドックの基本検査項目表は健保連の項目表に基づくもので、すべての医療機関の人間ドックが同じ内容だという意味ではありません。実施項目は受ける機関のプランによって変わります。

参考:厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)第2編第2章」

参考:e-Gov法令検索「特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準」

これまでのクレアチニンやeGFRを並べて1年から3年の動きを見る

厚生労働省の文例集が健診受診者に向けて示しているのは、腎機能や尿蛋白の推移に注意することが大切だから来年も健診を受けましょうという案内です。1回の値だけで判断を完結させず、過去からの推移も合わせて見るという考え方が、行政の説明文例の中に置かれています。

医療者向けの資料にも、期間を伴った指標があります。『CKD診療ガイド2024』は、末期腎不全を予測する因子として1〜3年間での血清クレアチニンの倍化や、eGFRの40%もしくは30%の低下を挙げています。これは診療の場で経過を評価するための指標であり、健診の結果票を自分で並べて当てはめるための基準ではありません。ただ、腎機能の評価が年単位の動きで行われているという点は、過去の結果票を捨てずに取っておく理由になります。

見るもの 手元に用意するもの
クレアチニンの値の動き 過去の健診・人間ドックの結果票
腎機能(eGFR)の値の動き 同じ結果票のeGFR欄
尿蛋白の有無の動き 同じ結果票の尿検査欄

数値が下がっていること自体が、そのまま悪化を意味するとも限りません。ガイドは、RA系阻害薬やSGLT2阻害薬の投与初期には通常eGFRが低下すると述べたうえで、3カ月以内に30%以上の低下を認める場合は腎臓専門医に紹介するとしています。治療の開始に伴う変化と、経過としての低下は別のものです。過去の値と並べて動きを見る作業は、診察の場で行うのが本来の形であり、結果票を持参することがその第一歩になります。

もう一度クレアチニンを測り尿検査もあわせて確かめる

日本腎臓学会は、慢性腎臓病の診断には尿検査と血清クレアチニン値の両者が必要だと明記しています。血液の側だけを測り直しても、診断に必要な材料はそろいません。再検査の場面でクレアチニンと尿検査が組で扱われるのは、この構造によります。

尿の側にも、再検査の考え方が示されています。ガイドラインは、濃縮尿や希釈尿では尿蛋白のレベルを過大あるいは過小に評価することになるため、尿蛋白(1+)であった場合はかかりつけ医で尿蛋白定量の再検や血液検査を行い、CKDの診断基準に照らし合わせるとしています。1回の定性検査の結果だけで判断が完結しないのは、血液も尿も同じです。

再検査のときに手元にそろえておくもの
結果票は、クレアチニンの欄だけでなく尿検査の欄が残っているものを持参してください。

  • 今年の健診または人間ドックの結果票
  • 過去の年の結果票
  • 服用中の薬が分かるもの

クレアチニンが基準値内でも尿の異常から腎臓の障害が見つかることがある

『CKD診療ガイド2024』は、eGFRの低下がなくても、軽微な蛋白尿や尿沈渣異常の持続もCKDであることに留意すると書いています。腎機能の側の数値が基準の中に収まっていても、尿の側に持続する異常があれば診断の対象になるということです。

これは、クレアチニンとeGFRだけを見ていると取りこぼしが生じうるという意味でもあります。腎臓の状態を確かめる材料は、血液と尿の2方向にあるという前提は、重症度の分類でも診断基準でも共通しています。クレアチニンの数値が基準の中にあることを、腎臓に問題がないことの裏づけとして扱わないでください。

腎臓の状態を確かめる材料が血液の側と尿の側の2方向にあることを示した図

なお、尿蛋白の数値の読み方や定量検査の詳細は、この記事の範囲を超えます。ここで押さえておきたいのは、再検査の場では血液と尿の両方を確かめるという点です。池袋かめさん内科の健康診断では、プランの検査項目に尿検査(糖・蛋白・潜血)が含まれています。健診そのものは予約制で、健診後の再検査や精密検査にも対応しています。

クレアチニンが少し高い人の食事と生活習慣

クレアチニンが少し高い人の食事と生活習慣

数値を指摘されると、何を食べればよいのか、何をやめればよいのかをまず知りたくなります。ここでは、学会と行政の資料に書かれていることと、書かれていないことを分けて整理します。

クレアチニンを下げる食べ物やサプリは学会資料では確認できない

先に答えを書くと、クレアチニンを下げる食べ物やサプリメントを挙げた学会・行政の資料は確認できませんでした。今回参照したのは次の5団体の資料です。

  • 日本腎臓学会
  • 日本人間ドック・予防医療学会
  • 厚生労働省
  • 日本透析医学会
  • 日本臨床検査医学会

このいずれの資料にも、特定の食品やサプリメントを腎機能の改善のためにすすめる記述はありません。

「資料にない」の受け取り方
この結果の受け取り方には注意が必要です。資料に書かれていないことは、「その食品に効果がない」ことの証明でも、「だから食事は関係ない」という結論でもありません。示せるのは、現時点で公的な資料に基づいて勧められる食品やサプリメントを提示できない、というところまでです。特定の食品を数値を下げる手段として選ぶ根拠は、この記事で参照した公的資料からは示せません。

ネット上の情報が食い違って見えるのは、この空白を各サイトが別々の材料で埋めているためです。公的な資料が扱っているのは、個別の食品ではなく生活習慣の側にあたります。食べ物を探すより、資料に記述がある項目から取りかかるほうが、根拠のある選択になります

減塩や禁煙は腎臓を守るためにすすめられている

健診受診者向けの記述と患者向けの記述は分けて読む

厚生労働省のフィードバック文例集は、健診を受けた人に向けて、慢性腎臓病の発症や悪化に関係する生活習慣として食塩の過剰摂取、喫煙、不規則な生活を挙げています。そのうえで、医療機関を受診しない場合でも生活習慣の改善に取り組むこと、喫煙者は禁煙すること、メタボリックシンドロームや肥満がある場合はその改善が必要であることを示しています。健診で指摘を受けた段階の方に当てはまるのは、こちらの記述です。

一方、日本腎臓学会が挙げている生活習慣指導は、対象が成人のCKD患者です。禁煙を強く勧めること、飲酒は節度ある適度な量に留めること、意図的に過剰な水分を摂取することも体液過剰がない状態での水分制限も避けること、適切な睡眠時間を保つこと、口腔ケアや排便管理などが並びます。飲酒については純アルコールで約20g/日未満とされ、女性や65歳以上の高齢者ではより少ない量が推奨されると書かれています。この記述に添えられているのは、飲酒習慣のない人に対してこの飲酒量を推奨するものではないという但し書きです。

資料 対象 挙げられている項目
厚生労働省 フィードバック文例集 健診の受診者 減塩・禁煙・規則的な生活・適正体重の維持・運動
日本腎臓学会 CKD診療ガイド2024 成人のCKD患者 禁煙・節度ある飲酒・水分の過不足を避ける・睡眠・口腔ケア・排便管理・可能な範囲の運動

どちらの資料も挙げているのは減塩や禁煙といった生活全体の項目で、たんぱく質の制限は健診受診者向けの文例集には出てきません。食事の内容を大きく変える前に、どちらの資料の対象が自分に当てはまるのかを診察で確かめるほうが、順序として確かです。

クレアチニンが気になっても薬や水分量を自分の判断で変えない

水分の摂り方については、学会の記述が両方向に振れています。意図的に過剰な水分を摂取することも、体液過剰がない状態での水分制限も避けるという書き方で、脱水が危惧される環境下では水分摂取を勧めるとされています。たくさん飲めば数値が下がるという趣旨の記述ではなく、逆に控えることをすすめる記述でもありません。

薬についても同じです。ガイドラインは、体調不良時の薬の扱いについて医療機関で病態に応じて判断するという書き方を繰り返しています。常用している薬がCKDのリスク因子の列挙に含まれていたとしても、自分の判断で中止・減量する材料にはなりません。服用中の薬を自己判断で中止・減量せず、健診結果と薬の情報を医師に見せて今後の扱いを確認するのが、資料の書き方に沿った進め方です。

水分は摂りすぎも控えすぎも避け薬は自分の判断で変えないことを示した図

生活習慣の見直しは、数値を下げるための手段というより、腎臓を守るための土台として示されています。取り組みながら、数値の側は健診や受診で確かめていくという2本立てで考えると、資料の記述とずれません。

クレアチニンが少し高いときによくある質問

クレアチニンが少し高いときによくある質問

最後に、健診の結果票を受け取ってから受診までのあいだに出てきやすい疑問を9つまとめました。

クレアチニンはいくつから受診の目安になりますか?

受診の目安は、クレアチニンの一律の数値では示されていません。まず確かめるのは年齢と腎機能(eGFR)で、健診施設からかかりつけ医への受診勧奨基準は40歳以上がeGFR 45未満、40歳未満がeGFR 60未満です。eGFRが45以上60未満でも、高血圧や糖尿病、脂質異常症等の危険因子がある場合は受診して詳しい検査を受けるよう厚生労働省の文例集が案内しています。人間ドックの判定区分では、女性のクレアチニン0.80 mg/dL以上が要再検査・生活改善の帯です。結果票の判定も合わせて確かめてください。

クレアチニンを正常値に戻すことはできますか?

学会や行政の資料に、下がった腎機能や上がったクレアチニンを元の値に戻せると書かれた記述はありません。厚生労働省の文例集が示しているのは、慢性腎臓病は生活習慣の改善や糖尿病・高血圧の治療によって発症を予防することが可能であるという内容で、これは発症を予防する話です。特定の食品やサプリメントで数値を下げられるとした公的な資料も見当たりません。生活習慣の見直しは腎臓を守るための項目として挙げられているものなので、数値を戻す手段としてではなく土台として取り組むのが、資料の書き方に沿った考え方になります。

女性のクレアチニンの平均値はどのくらいですか?

一次資料に「女性の平均値」として示された数字はありません。示されているのは基準範囲と判定区分という2種類の帯です。日本の共用基準範囲では女性0.46〜0.79 mg/dL、日本人間ドック学会の基準範囲では女性0.47〜0.81 mg/dLとされています。共用基準範囲の中間値0.62 mg/dLは分布の中央にある値であって、平均値でも正常値でもありません。人間ドックの判定区分では、女性は0.70以下がA異常なし、0.71〜0.79がB軽度異常です。自分の値は平均と比べるのではなく、これらの帯のどこに入るかで確かめてください。

数値だけで決まらない

eGFRが59だとどうなりますか?

40歳以上で尿蛋白が(−)の場合、厚生労働省の文例集はこの帯について腎機能や尿蛋白の推移に注意することが大切だから来年も健診を受けるよう案内しています。ただし、同じ帯でも日本人間ドック・予防医療学会の判定区分ではeGFR 45.0〜59.9が「C 要再検査・生活改善」にあたるため、人間ドックで指摘された場合は再検査の対象です。また高血圧や糖尿病などの危険因子がある場合や、40歳未満の場合は受診がすすめられます。eGFR 60未満がそのまま腎臓病を意味するわけではありませんが、どちらの健診で言われたかによって次の行動は変わります。

クレアチニンがいくつから透析になりますか?

クレアチニンがいくつになったら透析になる、という閾値は学会や行政の資料には示されていません。透析の導入は腎機能の数値だけで決まるものではなく、診療の中で判断されるものだからです。統計として公表されているのは全国の実数で、日本透析医学会によると2024年に透析を導入した患者は36,404人、2023年から2,360人減少しています。これは1年間に新しく透析を始めた人の数であり、クレアチニンが高い人がどれくらいの割合で透析に至るかを示した数字ではありません。

気になる疑問に回答

クレアチニンは運動で下がりますか?

運動でクレアチニンが下がると示した学会資料はありません。日本腎臓学会のガイドは血清クレアチニン値は食事内容、運動、尿細管分泌によっても影響を受けるとしていますが、どの程度の運動でどちら向きにどれだけ動くかという記載はありません。数値が高い側に振れる説明として資料にあるのは、同じ腎機能でも筋肉の多い人は高い値になり、筋肉量が多い症例ではクレアチニンから推算したeGFRが腎機能を過小評価する、という筋肉量の話です。運動そのものの効果とは分けて考える必要があります。運動そのものは生活習慣の項目として挙げられているので、数値を下げる手段としてではなく取り組んでください。

クレアチニンを多く含む食品はありますか?

クレアチニンは食品から摂るものというより、主に体の筋肉で産生される物質だというのが学会の説明です。産生量は筋肉量に依存してほぼ一定で、腎臓でろ過されて尿から排泄されます。そのうえで、血清クレアチニン値が食事内容の影響を受けることもガイドに記載されていますが、どの食品をどれだけ食べるとどう動くかという記載はありません。特定の食品を避けたり選んだりする目安を、公的な資料から示すことはできません。食事について取り組める内容として挙げられているのは、減塩など生活習慣の側の項目になります。

まずは相談から

健診でクレアチニンだけ再検査になるのはなぜですか?

ここでは、クレアチニンだけ扱いが違って見える制度上の理由を説明します。特定健診では、血清クレアチニン検査は基本的な項目ではなく「詳細な健診の項目」にあたり、一定の基準の下、医師が必要と判断した場合に選択的に実施されます。一方、人間ドックの基本検査項目表ではクレアチニンとeGFRが必須項目です。制度によって扱いが分かれているため、測る年と測らない年が生じたり、他の項目と案内のされ方が違ったりします。ご自身の結果でクレアチニンだけ再検査となった理由は、結果票全体を持参して確かめてください。

クレアチニンが少し高いとき次の検査はいつ受ければよいですか?

一次資料に「何カ月に1回」という間隔は示されていません。厚生労働省の文例集がeGFR 45以上60未満かつ尿蛋白(−)の方に示しているのは、推移に注意しながら翌年の健診につなげるという進め方です。ただし高血圧や糖尿病、脂質異常症等の危険因子がある場合は、腎機能が軽度の低下であっても受診して詳しい検査を受けるよう書かれています。ガイドが示す1〜3年間という期間は末期腎不全を予測する因子を評価するためのもので、次の検査までの間隔ではありません。間隔を自分で決めるより、結果票を持って相談したうえで次の確認時期を決めるほうが確かです。

クレアチニンが少し高いと言われたときに整理すべきことは、3つに分かれます。数値がどの帯に入っているか、年齢が40歳の前後どちらか、どの健診で言われたかの3点です。

分岐 確かめること
数値 共用基準範囲と判定区分のどの帯に入るか
年齢 40歳未満はeGFR 60未満、40歳以上は45未満が受診勧奨の目安
制度 特定健診や事業者健診か、人間ドックか
クレアチニンが少し高いと言われたときの読み方〜まとめ〜

そのうえで押さえておきたい前提が2つあります。1つは、基準範囲と判定区分は定義の異なる別の区切りであり、基準範囲を外れたことがそのまま病気を意味するわけではないこと。もう1つは、慢性腎臓病の診断には3カ月を越える持続という要件があり、健診1回の結果で病名が決まるわけではないことです。
同時に、日本腎臓学会が書いているとおり、正常値を少し超えた程度でも腎機能としては大きく低下していることがあります。少し高いだけだから確認しなくてよい、とも、放置すれば透析になる、とも言えません。行政の文例集が示しているのは、腎機能や尿蛋白の推移に注意して健診を続けること、危険因子があれば軽度の低下でも受診して詳しい検査を受けることの2つです。

次の一歩は、手元の結果票を持って相談することです。池袋かめさん内科の内科診療は、健康診断で検査値異常を指摘された方の受診に対応しており、健診結果をお持ちいただければ追加で必要な検査と今後の治療方針をご説明いたします。必要に応じて、血液検査・尿検査・心電図・レントゲンなどの検査を実施いたします。診療時間は9:00〜12:30と14:00〜18:00で、月曜と日祝は休診、土曜は午前のみです。東京メトロ副都心線「雑司が谷駅2番出口」から徒歩2分、JR「目白駅」から徒歩10分の場所にあります。

健診結果の相談は池袋かめさん内科へ
内科診療は予約なしでもご受診いただけます。事前に予約を取りたい方は、WEB予約とLINE、お電話から都合のよい方法をお選びください。

03-3986-4466

受付時間:9:00-12:30/14:00-18:00

関連記事

WEB予約のアイコン

WEB予約

LINE予約のアイコン

LINE予約

電話予約のアイコン

電話予約